とんでもなく全開になりなさい。
典型的な美少女の二十五歳女性K様から「あたしをぶち破ってください」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。可愛い子あるあるだと思うが、初対面は問題ない。見た目もいいし、礼儀もあるから必ず好かれる。だが、二度目が苦手だ。あとは評価が下がるだけだと思ってしまう。可愛いと言われ過ぎて、可愛いと言われても何も感じなくなった。かっこいい女に憧れる。昔から喉が弱くて、声が通らず、店員さんから何回も聞き直される。K様は、そのようなことを言った。
熱海の街を歩きながら、K様は「過去に性的な被害に遭い、男の人から触られると恐怖で硬直してしまう」と言った。身の上話を聞いた後に、K様から「何を思いましたか?」と聞かれた。可愛い子は、周囲から優しくされまくる。だから、自分がどれだけ許されているかに無頓着だ。勇気を出して、私は「そんなんで生きてて楽しいの?」と聞いた。K様は「楽しくないです!」と言った。私は「たった一つのマイナスな出来事に人生ごと持っていかれるって癪じゃないの?」と聞いた。K様は「癪です!」と泣きながら苦境を訴えた。
K様は、ことあるごとに「考え中です」とか「言葉が出るまで待ってください」と言った。頭ばかりが働いて、あらゆるチャクラが閉じているように見えた。私は、K様を全詰まり女と名付けた。そして「何が言葉が出るまで待ってくださいだ。そうしている間にも、他人を待たせて、他人を付き合わせていることに気付け。ぶち破りたいと思うなら、思うだけじゃなくて、実際にぶち破れ。自分の苦境を訴えて、可哀想だったねえとか、辛かったねえとか、同情されたいだけなのか。そうだとしたら、俺はお前をもう見ない。かっこいい女になりたいなら、かっこいい女になれ。弱さを武器にするな。だから眠たい顔になるのだ。お前はプライドが高いのではなくて、傲慢なのだ。目を覚ませ。言うだけじゃなくてやれ」と言った。
誤解されると困るが、私は、上記の内容を笑いながら話した。K様も、泣きながら「悔しいムカつく殴りたい」と笑った。喧嘩をしたのではなく、楽しくおしゃべりをしたのだ。性的な被害に遭った苦しみは認める。大変だったねと思う。だが、恐怖を抱えたまま生きることは、翼があるのに重荷を背負っていることと同じだ。どれだけ頑張っても、飛べない。過去の重荷を下ろすことだ。過去の自分は過去の自分。その時の自分がそうだっただけで、今も続ける必要はない。重く暗く固く閉ざされたものを、軽く明るく柔らかく開かれたものにするのだ。そのためには、恐怖に飛び込むのも一つの手だが、ものすごい喜びを感じる方がパワーがある。自分を無理やり危険な方向に押しやるのではなく、坂爪温泉の愛に浸るのが良い。
別れた後、K様から泣きながら電話が来た。K様は「坂爪さんと別れてから涙が止まらない。あらゆる感情がグチャグチャになっている。かっこいい女になると決めたから泣きながら電話なんてしたくないと思ったけど、そういうことじゃない、無様な自分をもっと晒したいと思って電話した」と言った。素晴らしい。その心意気だ。K様は号泣をしながら絶叫した。史上最高に声が通っていた。K様は中森明菜が好きだと言った。素晴らしい感性だ。中森明菜のデザイアを聞け。やりきれないほど退屈な時があるわあなたと居ても。喋るくらいなら踊っていたいのガラスのディスコティック。恋もdance,dance,dance,danceほど夢中になれないなんてね。淋しい。Get up, get up,get up,get up Burning heart。K様が愛をバーニングさせなければ、俺と明菜が淋しがる。日本中の全詰まり女よ、聞け。とんでもなく全開になれば、すべてはうまくいく。弱さを武器にするな。可愛さを武器にするな。とんでもなく全開になって、すべての障壁をぶち破れ。君ならそれができる。
おおまかな予定
11月9日(日)東京都中央区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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ばっちこい人類!!うおおおおおおおおお!!


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