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【変えるべきは、高市総理の働き方ではなく、国会の仕組みです】 高市総理は、よくがんばっていると思います。 深夜3時まで答弁準備に追われる状況は、総理個人の問題ではありません。今の国会のシステムに根深い課題があるからです。 変えるべきは、総理の働き方ではなく、国会の古い運営慣行そのものです。 ▪️最大の課題→深夜3時にようやく答弁書が完成する仕組み なぜこのような事態が生じるのか。 複合的な要因がありますが、 - 国会日程が直前まで確定しない - 国会議員の「質問通告は2日前まで」という申し合わせが守られていない これらが主な要因です。 私の霞が関での経験から申し上げると、 例えば、前日の15時頃に議員からの質問通告が届いた場合、 どの役所が答弁を作成するのかなどの調整をして、答弁書の作成に着手するのは、すでに就業時間を過ぎた18時頃。 そして、各省との協議(合議)などを経て答弁書が完成するのが深夜1時過ぎ。 そのあと「耳付け」と言われるインデックス付けなど答弁書の体裁を整えて、総理(秘書官)のもとに届けるのは、まさに深夜3時頃になります。 これが、質問通告を1日前倒しできれば、前日の夕刻には答弁書が完成し、 総理も予算委員会終了後に、翌日に向けた十分な確認時間を確保できます。 その意味で、国会議員の「2日前質問通告」の徹底は、即効性のある国会改革の具体策として極めて重要です。 ▪️その他の改善点 - 質問が一問も当たらない大臣を、長時間、委員会に拘束する慣行の見直し - 細かな事実確認は行政側に委ね、政治家同士の骨太の議論に重点を置く 例えば、野党と総理とのやりとりは、「党首討論」を主軸とする国会運営への移行も有効な選択肢です。 ▪️最近の進展 先日、わが党の古川国会対策委員長と、 与党になった日本維新の会の遠藤国会対策委員長との間で、国会改革の推進に合意しました。 本件を含む諸課題について、より建設的かつ効果的な国会運営を実現してまいります。 ▪️改革の必要性 現行のままでは、 - 総理・閣僚の過重な負担が続く - 答弁書を作成する若手官僚の疲弊も深刻化する 実際、深夜に及ぶ国会対応を理由に、霞が関を離れた職員は少なくありません。 ▪️日本は変わらなければならない 日本は、時間と労力の使い方を、根本から見直す時期に来ています。その出発点は、国会が自らを変えることにあります。 とにかく、高市総理におかれましては、どうか健康に十分留意してがんばっていただければと思います。多くの国民が、そう願っているはずです。