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Conversation

補助金コンサルです。フローレンスの行為がなぜマズいのか説明していきます。 ◆原則論 補助金で物を買ったり建物を建てたりした場合、それを勝手に処分してはいけないというルールがあります。これは補助金適正化法22条に基づくもので、担保として銀行に提供することも処分に含まれます。 ◆例外 ただし、例外措置として「抵当権の設定」だけは事前承認を得ることで認められるというのが現在の法解釈です。この場合、担保権の実行(要は競売にかけられること)があった場合補助金の返還命令が出ます。 ◆フローレンスの何がまずいのか フローレンスは補助金で建物を建設したわけですが、その建物に「抵当権を設定します」と渋谷区に申請したのですが、実際に設定されたのは「根抵当権」でした。ここが今回の問題の中核になります。 ◆抵当権(普通抵当権)と根抵当権の違い 抵当権は普通抵当権とも言い、特定の債権(補助金がらみで設定する場合は建物を建設するために銀行から受ける融資)を対象とします。逆に言うと、例えばフローレンスが倒産したとしてもその特定の債権を既に完済していれば、建物が競売にかけられることはありません。 しかし、根抵当権は特定の債権ではなく、不特定の債権を対象とします。分かりやすく言うと、フローレンスが今回の補助金とは別に銀行からお金を借りていたとして、それが返せなくなった場合、銀行はこの建物を競売することが出来ます。しかも、設定した前に借りたお金でも後に借りたお金でも競売できてしまいます。 抵当権(普通抵当権)と根抵当権は名前が似ているだけで違うものなんです。 論点をもう一つ、フローレンスは渋谷区に嘘をついて申請をしたことになりますから、その辺の扱いも議論されなければならないでしょうね。 ◆今後起きるであろうこと フローレンスは補助金を全額返還する必要があります。根抵当権を解除してもらえれば回避できる可能性はありますが、根抵当権を解除するには銀行の同意が必要なので、根抵当権相当額の融資を返済する必要があるでしょう。フローレンスが返還を拒否した場合、国税滞納処分と同じ扱いで強制徴収されます。利子も付きます。これは過去に事例もあるので間違いなくそうなると思います。 もう一つは、フローレンスが補助金を貰えなくなるということです。少なくとも補助金を返還し全ての処理が完了するまで、フローレンスは他の補助金の申請が出来ませんし、既に貰えることが確定している補助金から相殺される可能性もあります。 フローレンスの経営は補助金や助成金で成り立っている部分が大きいと聞きますので、公金でないお金を集めて返還できないと経営にもダメージがいくのではないでしょうか。
Quote
すだケン@渋谷区議会議員
@sudaken_shibuya
本日所管に確認しました。 明らかにアウトと思われる部分は、渋谷区に対しては「抵当権」設定を申請していながら、実際に設定したのは「根抵当権」だったという事です。 補助金を使った建物について「根抵当権」は明確にNGです。 x.com/sudaken_shibuy…
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