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突然帰ってきた電機の、湿った話

November 6th, 2025 11:02・All users
おはようございます。奇跡的に朝に起床したヒツジ電機です。

先日LODESTAR Jewelry Setとともに突然の再起動が行われた電機ですが、1年近く何も作っていなかったのにもかかわらず、何もリリースしていなかったのにもかかわらず、ヒツジ電機がまた動いたぞと喜んでくれた皆様には本当に感謝しかありません。そんなふうに待っていてくれる人々がいるようなものを、わたしは作っていたんだ、という実感がすごいです。ああ、よかった、と思いました。

ここ1年くらいVRChatにすらあんまりいなかったよね、という話なんですけれど、心のなかでいろいろあって、それを外に出す必要はまったくなく、ただこのFANBOXには昔のわたしの大言壮語や夢や希望やある程度の苦しみが詰まっているし、ていうかわたしが書きたいので湿った話をしたいと思います。大概の人間はこいつ面倒くせえなと思う内容ですから読まないでくださいと思いますし、湿った電機が好きな湿った人はエッセイだと思って読んでください。

要するに電機は自分に自信がなかったし、勇気がなかった、そしてものすごく弱かった、そういう話です。

ヒツジ電機が生まれたとき、わたしは『つけたいアクセサリーがないから、作ってみよう』『できたから、売ってみよう』と思ってはじめました。それがなんか売れてしまって、あらあ、わたしの作るものって売れるんですねと思って、それが嬉しくて続けてきました。自分がいいなと思うものをつくって、そのモノがほかの誰かにお金を出したいほど良いと思われて買われていく、そのサイクルがすごく楽しかったです。ヒツジ電機で売られているものは、誰かのために作ったものではなく、わたしが勝手に、「これかわいくね?」とつくって売られているものです。商業的に、『あのアバターが売れ筋だから』『こういう衣装が今は流行ってるから』みたいなことを考えると基本的に電機は死にます(なおじゃあなんでLODESTAR Jewelry Setに2体くらい追加がおるん? という話ですが、これは単につけたい有志が対応を申し出てくれたからです)。

でも、フリーランスで、ヒツジ電機一本でやっていこうと思ったら、商業的にならざるを得ません。だってお金必要なんだもん。息するのに税金取られるんだよ、資本主義社会って。まずそこが苦しかった。好きなものだけつくって、好きなものだけ売って暮らしたかった。売れ筋とか、売上とか、流行りとか考えたくなかった。わたしはわたしの好きなものだけ作って売って生きていたかった。だけど考えざるを得ないし、それは至極当然のことだから、考えた結果、いわゆる『割り切り』みたいなことが本当に苦手な電機はもう全部やめてしまったほうがよほど楽だと思いました。そしてヒツジ電機は一度冬眠しました。

同時に、VRChatって不思議な場所だなと思います。芸術とエンジニアリングが入り混じるのです。陶芸とかを鑑みるとそれって別に不思議なことじゃない可能性は大いにあるのですが、絵を描く、という行為にそこまでエンジニアリングってなくないですか。筆を持って走らせる、それだけじゃないですか。その走らせ方が下手くそだとか、その走らせ方にはもっと良い方法があるとか、そういうのなくないですか。いや、あるのかな。

VRChatでモノを作っていると、ポリゴンの割り方、ボーンの入れ方、ウェイトの塗り方、テクスチャの解像度、ノーマルがどうこう、最適化はそうこう、という話は避けて通れなくなってしまいます。わたしはものづくりを芸術として捉えているし、そのように愛しています。でも、VRChatにいるほとんどの人間はものづくりをエンジニアリングとして捉え、そのように愛している。その間には大きな亀裂がある。いずれも正しいのですが、エンジニアリングとしてのものづくりの方が側面として強いバーチャルの世界で、『芸術家』としてのわたしは生き残れなかった。エンジニアリングに興味がないわたしは、この世界で芸術を作ろうと思ってはいけないのではないかと思ってしまった。面倒くさいやつですね。承知の上です。ずっとこうですから。

要するに電機は自分に自信がなかったし、勇気がなかった、そしてものすごく弱かった、そういう話です。戻ってきましたね。

ヒツジ電機が大きくなるにつれ、わたしの自信は小さくなり、勇気はなくなり、そしてわたしはわたしの芸術を守れるために強くなれなかった、それはわたしがわたし自身の芸術を芸術とみなせなかったから。わたしがわたし自身をある種のアーティストであるとは、恥ずかしすぎて言えなかったから。

でもなんか、この1年マジでいろいろあって、わたしはわたしをアーティストと呼ぼう、マジで恥ずかしいけど、わたしはわたしを芸術家だと認めよう、そこからはじめようと思ったら、ヒツジ電機が復活しました。そう思うとヒツジ電機ってわたしの魂かなんかなんですかね。おもしろいね。

だから、引き続きいろいろ作る生活が始まっています。たまにトンカチとか、はんだごてとかも握ります。ここからどうなるのかわたしには何もわからないし、どうせ2ヶ月に1回はまた自信を失ったり、半年に1回死んだりするんでしょうけど、もうヒツジ電機ってのはそういうもんだと思ってください。商品を売ってお金をいただいている以上、カスタマーサポートだけは本気のガチでやっているので、不具合などあれば超ガチクソなる早で対応していきますから、あとは自由にします。

この文章見て電機ってホントに電機だなあと思ってくれれば幸いです。

それにしても、待っててくれてありがとう、ヒツジ電機さんの新作だ! という言葉が並んだとき、わたしは本当に泣いていました。待っててくれて、ありがとうね。

それでは。

ヒツジ電機より
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