鯨船行事を学び、歌や踊り披露 鈴鹿・長太小3年生 三重

【鯨船行事の歌や踊りなどを披露する児童ら=鈴鹿市長太旭町の市立長太小学校で】

【鈴鹿】三重県鈴鹿市長太旭町の市立長太小学校(平子琢也校長、257人)で5日、3年生36人が長太地区に伝わる市の無形民俗文化財、鯨船行事について学習した成果を全校集会で発表した。

古式鯨漁法を模した鯨船行事は豊漁と大漁を祈願する神事で、一度途絶えたが地元の長太鯨船保存会により、平成3年に復活した。

10月から5回にわたって同保存会が中心となり、児童らを指導。児童らは鯨船の歴史を学んだり、歌や太鼓、踊り、張り子の鯨操作などそれぞれのパートを練習してきた。

この日、児童らはそろいの法被姿で全校児童の前に立ち、大きな歌声や太鼓の音に合わせて、張り子の鯨や踊り子たちが元気よく舞いを披露。「みんなが仲良く元気に暮らせるようにという願いが込められている」「一人一人の力で長太のまちを元気にしたい」など、声を上げた。

演舞の発表後、他学年の児童らが「声が大きくてかっこよかった。踊りもうまかった」「3年生になったら自分も頑張りたい」などと感想を述べた。

踊り子を担当した3年の宮村和さん(8つ)は「楽しかった。来年は本物の鯨船行事に出てみたい」と話した。