ビールを「ノンアル」にしたら“1缶200円”近くて驚き! 酒税がないのに、なぜ「発泡酒」と値段が変わらないのでしょうか? 意外とかかるコストとは
コンビニやスーパーでノンアルコールビールを手に取ったとき、「酒税がかからないはずなのに、意外と高い……」と感じたことはありませんか? 店頭では発泡酒やビールとほとんど変わらない価格も目につきますし、場合によってはノンアルのほうが高いことさえあります。 酒税がかからない分、もっと安くてもよさそうなのに……そう思う気持ちも分かりますが、背景には、製造工程の特殊さや原材料・物流コストの高騰、そしてメーカーの価格戦略といった複数の要因が関係しているのです。 本記事では、こうした要因を整理しながら、ノンアルコールビールの価格構造を分かりやすく解説します。理由を知れば、今までの高いという印象が変わるかもしれません。 ▼夫婦2人で「6缶パック」のビールを1週間で消費! これって飲みすぎ? 健康のためにもやめるべき?
酒税のルールとノンアルの位置づけ
日本の酒税法では、アルコール度数が1%以上の飲料が「酒類」です。ビールや発泡酒はおよそ5%前後のアルコール度数のため、この対象に含まれます。 ビールの場合、350ミリリットル缶1本あたりの酒税は約63円で、小売価格に占める割合は28%前後です。発泡酒(麦芽比率25%未満のもの)の酒税は約47円で、価格の25%前後を占めます(いずれも2024年12月時点)。 一方、ノンアルコールビールは、アルコール度数1%未満で製造されるため、酒類には分類されず、食品表示上は清涼飲料水にあたります。 そのため、本来であれば酒税が課されるビールや発泡酒よりも安く販売できそうですが、実際には必ずしもそうなるわけではなく、ノンアルのほうが高くなるケースも少なくありません。
ノンアルはなぜ高い? 製造工程とコスト
ノンアルコールビールの価格を押し上げる大きな要因は、製造工程にあります。主な製法は次の3つです。 1. アルコールを発生させない製法 特殊酵母や発酵条件を工夫し、発酵過程でアルコールをほぼ作らないようにする方法。 2. 発酵を抑制する製法 麦汁の糖分調整や発酵途中で停止させるなどして、アルコール度数を1%未満に抑える方法。 3. 完成後にアルコールを除去する製法(脱アルコール製法) 一度通常のビールを造り、減圧蒸留や膜ろ過でアルコールを取り除く方法。 3つ目の脱アルコール製法は、高度な設備と技術が必要ですが、ビール本来の味や風味を最も忠実に再現できるため、味のクオリティを重視する商品で採用されています。実際、アサヒビールは約5億円を投じて専用の蒸留設備を導入し、新商品を発売しました。 当該商品は、年間売上目標を早々に達成し、目標を当初の2倍に引き上げるほどの好調ぶりを見せましたが、裏を返せば、それだけの開発費や設備投資が行われたということです。 こうした開発コストに加え、大麦やホップなど原材料の国際価格の高騰、缶やラベルなど資材費の上昇、燃料費や人件費増による物流コストの上昇も重なり、店頭価格に反映されているのです。
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