PomeraにLinuxを入れてミニノートPCにすると楽しい(Obsidianとの連携メモ)
ずっとミニノートPCがほしいと思っていた.Surface Laptopって好きだけどやっぱり重くて,ちょっとした出かけに持っていける小さいやつ,本当は電車の中で編集とかしたい.おそらく現状ではGPDが一番いいんだけど,サブノートにしては値段が結構厳しい(使うかどうかもわからないので).
そんな混迷の時代に颯爽と現れた(正確に言うとずっと昔からそこにいた)のがPomeraである.このポメラ,言わずもがなのノートPCというよりワードプロセッサで,基本的には文字を書く機能だけ存在しているのであるが,先人たちの知恵と努力により,なんとLinuxを起動できるのである.しかももともとのポメラの機能はそのままに.Linuxを使い慣れた私たちにおいては,それってつまりなんでもできるってことじゃんね.画面もポメラだと白黒だけど実はカラーディスプレイで普通にLinuxらしい.すごすぎ!以下,インストールメモとTipsです.
やりかた
基本的には本家リンクで書かれている手順に従うとできます.
メルカリでPomera DM250をポチる.みんなうまく使えてないからそれなりに在庫が潤沢である.気持ちよくわかります.
SDカード32GBをfat32でフォーマットして,手順通りにポメラをbackup.
PCに中身を移したあと,再度フォーマットして,DLしたDebian kernelをインストール.
再度SDカードをフォーマットして,配布されているPomera用DebianをSDカードに書き込む.ポメラに差し込み左Alt+右Shift+電源で起動.
基本的にはこれだけでポメラをLinux化することができる.電源ボタンの押し方で通常モードとLinuxモードを簡単に切り替えられる.すごすぎる.
カスタマイズ
素ポメラの弱点はやはり同期機能で,一応公式的にはQRコードを発行して...とか,Pomera SyncでGmail経由で...などいろいろあるが,使い勝手は良くない(一応IFTTTでPomera Sync→Gmail→Dropboxのアプレットは組んでみたが楽しくはならなかった).それがLinuxを使えるということは,それはつまりGitでもなんでもつかえるということだ.ポメラは通常モードでどこに保存するかを決められるので,それを内蔵メモリからSDカード内のフォルダに保存するように変更すれば,通常モードで作成した文章をLinuxモードからGithubにアップロード,Obsidianに自動で同期され,編集でき,逆方向も可能という魔法を使うことができる.
以下ハマりそうなところをメモ.すでにいろいろなところ出ている情報をまとめる形で.
・wifi設定
$ wpa_passphrase AP名 パスフレーズ >> /mnt/sd/settings/wpa_supplicant.conf
$ sudo opt/bin/wifi_switch onこのとき"wlan0: Failed to initialize driver interface"のエラーが発生
下記ブログのDiscussionの記述を元に修正
$ sudo vi /etc/init.d/dm200_wireless
- if [ `cat /proc/meminfo | awk 'NR==1 {print $2}'` -eq 1026076 ]; then
+ if [ -b /dev/mmcblk0p27 ]; then(といいつつ,どうせDM250を使っているならif文でなくMODEL="DM250"としてしまっていい気もする)
・SDカードの自動マウント
これをしないとポメラで編集した領域に権限の問題でgit cloneが通らない.
下記ブログを参考に/etc/fstabを編集
$ sudo vi /etc/fstab
/dev/mmcblk1p1 /mnt/sd vfat rw,sync,dirsync,noatime,umask=0000,uid=1000,gid=1000,utf8 0 0 ・起動が遅い問題の解消
色々いれると(僕の場合はcron入れたタイミングで)起動がすごく遅くなることがあり,困った.結構ハマったが,解消したのでメモ.実はこのメモを残すがためだけにこの記事を書いています.他の情報は全部すでにWeb上にあったから.
起動時に「a start job is running for keychecker.service」のエラーが出て,解消するまで起動が進まない(timeoutで抜けるまで多分120 s?)
また,「systemd-networkd-wait-online.service」のsystemtl statusがfailedになってwifiサービスがONしない.これも同じ問題で,なにかしらの.serviceがネットワークを起動するのを待っているせいでその後の処理が動いていなそう.
systemd-analyze blameをみるとsystemd-networkd-wait-online.serviceが起動に2 minかかっているので,これを止めればよい(止めるのが乱暴であればeditなりしてもろて・・・).
$ sudo systemctl disable systemd-networkd-wait-online.service・通常モードとLinuxモードの間で時刻ずれが発生する
これはtimezoneの問題なのでLocal TimeをAsia/Tokyoにする必要がある.
$ sudo timedatectl set-timezone Asia/Tokyo・起動時にスクリプトファイルでwifi接続とgit push/pullをしてしまおう
$ vi init.sh
sudo wifi_switch on
sleep 1
cd /mnt/sd/obsidian
git add .
git commit -m "update from pomera"
git push
git pull・Obsidianとの連携
Obsidian側ではGitプラグインを入れて同期.Obsidianはポメラで作るtxt形式に対応していないので本来は読み込めないが,open-as-mdプラグインを入れることで読める/編集できるようになる.
ただ,ポメラの通常モードはmdファイル対応していないので,Obsidianで作成したファイルはLinuxモードでみるしかない.
・他Tips
・サスペンドは公式に書いてあるsus2rumではなくsus2ram
・startxでGUI起動(あんまり使わない)
・keynavをいれることでキーボードでGUI操作できるようにする
ポメラはキーボードがちゃんとでかいので,小さいのに打鍵にはそこまで不自由ないのがすごい.流石にプロセッサ使うような処理は試さないけど,やっぱり文字打つ専用機があるのは,こう,心の豊かさにつながるから・・・.こういうのを一から作り上げられる人って尊敬する(流石に本家のBOOTHでお布施した,解析手順かなりおもしろい).それでなくてもポメラはかわいいガジェットで持ってるだけでアガるのでおすすめです.かわいいだけで大丈夫!
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