ハマスが2人の遺体引き渡し、残る人質11人 イスラエルは返還遅れに「合意違反」と反発

30日、パレスチナ自治区ガザ中部で、ハマスが引き渡した2人の遺体を乗せた赤十字車両を見る子どもたち(AP=共同)
30日、パレスチナ自治区ガザ中部で、ハマスが引き渡した2人の遺体を乗せた赤十字車両を見る子どもたち(AP=共同)

ロイター通信は31日、パレスチナ自治区ガザのイスラム原理主義組織ハマスが新たに人質2人の遺体を赤十字に引き渡し、身元確認を経てイスラエルに移送されたと報じた。イスラエル首相府が発表した。ガザに残る遺体は11人となった。

ガザの米和平案「第1段階」の合意に基づく対応。合意には、遺体を含む人質48人の引き渡しが盛り込まれているが、遺体返還は遅れている。ハマスは10月27日にも1人の遺体を引き渡したが、身元確認の結果、人質ではなかった。イスラエルはハマスが遺体の所在を把握しながら収容せず、「合意違反だ」として反発を強めている。

28日にはガザ南部で衝突があり、兵士1人が死亡したことへの報復として、イスラエル軍は28~29日、ガザ攻撃に踏み切った。ガザ保健当局は攻撃で100人以上が死亡したとしている。(岡田美月)

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