職務質問を端緒に捜査、特殊詐欺Gトップを逮捕 計22億円被害か

吉村駿
[PR]

 高齢者からキャッシュカードをだまし取り、現金を引き出したなどとして、警視庁は、無職の高橋宗正容疑者(40)=東京都中央区晴海2丁目=ら特殊詐欺グループの男7人を詐欺容疑などで逮捕し、6日に発表した。認否は明らかにしていない。

 高橋容疑者をトップとするグループで、警視庁は、このグループが2023年以降、関東地方で約22億円をだまし取ったとみている。

 国際犯罪対策課によると、逮捕容疑はそれぞれ共謀するなどして昨年11月~今年6月、埼玉県の80代の男女2人にうその電話をかけてキャッシュカードをだまし取り計450万円を引き出すなどしたというもの。2年9カ月前に東京都内のコンビニで別の容疑者に行った職務質問をきっかけに捜査を進めてきたという。

 端緒は23年2月。警視庁西新井署員が足立区内のコンビニでベトナム人の男2人に職務質問をした。すると、所持品から他人名義のキャッシュカード18枚が見つかったという。

 他にも関わった人物がいるとみて、周辺の防犯カメラなどを解析。カードの入手経路や引き出された現金の行方を慎重に追いかけた。

 すると、現金は駅のコインロッカーや、道路脇の植え込みなどに一時隠されていたことが判明した。さらに捜査を進めると、そこから別の場所へと運ぶ「回収役」の存在が浮上したという。

 今回逮捕された7人のうち1人は、高橋容疑者に直接、現金を手渡していた形跡があったという。警視庁は被害金の行方を調べる捜査を続けている。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちら

この記事を書いた人
吉村駿
東京社会部
専門・関心分野
事件・事故、スポーツ、生き物