ドジャースは「トランプの米国」ではない

 一方、カナダ・オンタリオ州のダグ・フォード首相(州知事に相当)は、SNSへの投稿でブルージェイズの「奮闘」を祝福した。

 フォード氏は、「期待していた結果ではなかったかもしれないが、あなたたちは私たちの国を誇りに思わせてくれた」と感謝の意を表した。

 確かに、ブルージェイズはMLBの一員でありながら、カナダ国民にとっては「カナダの誇り」でもある。

 ドジャースに負けはしたが、「トランプの米国」には負けるものかという意気込みが、試合を見る者に伝わってきた。

 その意味では、今回のワールドシリーズはカナダ人にとっては米国の横柄な政策に真っ向から立ち向う「聖戦」だったのかもしれない。

 しかし、こうした見方に「ちょっと待った」と反論する米国人もいる。

 例えば、ロサンゼルスの主要メディアのドジャース担当記者、J氏は次のように語っている。

「ドジャースは、トランプ氏とは一線を画すチームだ。ファンの45~50%はヒスパニック系、白人は25~30%、アジア系約15%、黒人約5%、混血が約5%」

「ドジャースファンの多くは、トランプ氏の移民政策に真っ向から反対している。ドジャース球団は米移民・関税執行局(ICE)による強硬な不法移民摘発には反対、移民家族には100万ドルの支援をしている」

「その意味では、カナダ国民が標的にしがちな“トランプの米国”ではない。お門違いではないのか」

Los Angeles Dodgers - Wikipedia

参考:大谷翔平のドジャース、「不法移民の味方」を宣言 ドジャースタジアムへのICE進入拒否、不法移民支援に100万ドル拠出(1/3) | JBpress (ジェイビープレス) 

 今年のワールドシリーズは歴史に残る大熱戦の末に、ドジャースとブルージェイズの明暗を分けてしまった。

 日本人3選手が牽引して世界の覇者となったドジャースに対し、米国との政治摩擦・経済摩擦・文化摩擦をバネにしてきたブルージェイズ。

 両軍の活躍の背景には、実は移民や外国人の大活躍があったことだけは間違いがない。