「悔しさ」「誇り」「未来への希望」
トロント地元紙( 「トロント・スター(The Toronto Star)」や 「グローブ&メール(The Globe and Mail )」は、ブルージェイズ が ワールドシリーズで惜しくも敗れたことを、「悔しさ」「誇り」「未来への希望」という3つの切り口で報じていた。
(Blue Jays fans, politicians react to World Series loss)
最終戦では延長11回まで持ち込みながら5-4で敗れたという事実を、「あと一歩」「手の届くところで悔しい」と表現していた。
チームや選手の努力・結束・成長を称賛しながら、「結果には届かなかったが、これだけやったという誇りはある」というトーンが各紙の報道には共通している。
(Dodgers win 2025 World Series (mlb.com))
(When is Dodgers vs. Blue Jays World Series Game 7? Date, Time and Lineups (mlb.com))
特に、9回表や延長11回における決定的な場面(例:リリーフの失投ホームランなど)が、トロント各紙では「分岐点」として強調されている。
また、シリーズを通じてブルージェイズの攻撃成績が優れていたにもかかわらず、勝利に結びつけられなかったという「もったいなさ」も指摘されている。
地元ファンの期待の高さ、そしてそれに応えようとしたチームの姿も、記事には「国をまたいで応援された」という指摘もあった。
(Dodgers survive chaotic ending to Game 6, force Game 7 of World Series - The Washington Post)
だが、これらは米国に配慮した「優等生的記事」だった。
貿易戦争で高まるファンの反ドジャース心理
そこにいくと、ネットニュースの「キャスタネット」(Castanet.net)は、ブルージェイズに託したカナダの国民感情を鮮明に描写していた。
('OK to be sad': Hope turns into heartbreak for Blue Jays fans after World Series loss - Castanet.net)
その要旨はこうだ。
●トロント大学のラジ・ラサシンガム(Raj Rasasingham)精神医学部准教授*1は、ブルージェイズ・ファンが敗戦から数日経っても悲しみに暮れるのは当然だと指摘する。
なぜなら、彼らはワールドシリーズに強い思い入れがあり、チームとの絆を築いてきたからだ。
たとえ敗北であっても、カナダ人であることへの国民的誇りを感じられるかもしれない。
●カナダと米国との間で続く貿易戦争によって、ファンのプライドはさらに高まった。
多くのカナダ人にとって、ブルージェイズの成功は個人的なプライド、市民としてのプライド、そしてカナダのプライドと結びついている。
ブルージェイズは昨シーズンの弱者の立場(アメリカンリーグ東地区5位)から、今シーズンはアメリカンリーグ優勝決定戦、ワールドシリーズへの華々しい躍進をもたらしたからだ。
この事実は、チームにもファンにも勇気と自信をもたらした。
*1=Raj Rasasingham | Department of Psychiatry (utoronto.ca)
トランプ氏の関税政策に対するストレートな憤りが大きな力となってブルージェイズに乗り移っていたと言わんばかりである。