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階上ジム振動裁判は谷口医院の全面敗訴

2025/04/09
谷口 恭(谷口医院)

Prostock-studio/stock.adobe.com

 過去のコラム「緊急事態宣言よりも、苦しんでいる患者よりも大事な“ユメ”って何だ?」などで伝えたように、2021年1月、突然階上に入居したキックボクシングジムがつくりだす大きな振動により、当院は何度も診療の中断を強いられ、防振工事の要請も聞き入れられず、ビルからの退去を余儀なくされた。最終的には不動産業を営む当院の患者のおかげで近くの物件に無事移転できたのだが、2年半にわたり振動の恐怖に苦しめられた。移転にはかなりの費用がかかったこともあり、裁判を起こし、そして去る3月24日に地裁の判決が出た。

 結果は谷口医院の全面敗訴。「64dBの振動が突然生じる環境でも針刺し事故のリスクは医療者が背負いなさい」というのが裁判所の出した結論だった。今回はこの訴訟を振り返ってみたい。

 まずは、これまでの出来事を簡単にまとめよう。

著者プロフィール

たにぐち やすし氏●1991年関西学院大学社会学部卒。2002年大阪市立大学医学部卒。タイのエイズ施設でのボランティアを経て大阪市立大学医学部総合診療センター所属となり、現在も同大非常勤講師。2007年に開業した太融寺町谷口医院を2023年6月に閉院し、同年8月に谷口医院を開業。

連載の紹介

谷口恭の「都市型総合診療の極意」
谷口恭の「梅田のGPがどうしても伝えたいこと」の続編です。2023年6月、太融寺町谷口医院の閉院とともに終了した谷口氏のコラムですが、同年8月に谷口医院を開業したことから、コラム名を改めました。患者さんに最も近い立場で医療を行う谷口氏の都市型総合診療の実際をお届けします。

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