SHEINがセックスドールの販売禁止、「子供のような姿」の製品に批判殺到
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中国のファストファッション大手「SHEIN(シーイン)」は3日、世界中のプラットフォームでセックスドールの販売を禁止した。ウェブサイト上で、「子どもに似た外見」の商品を表示していたとの非難を受けた措置。
フランスの消費者監視機関は先週末、こうした人形の説明文および分類方法に懸念を示し、「児童ポルノ的性質を持つ内容であることに疑いの余地はほとんどない」と述べた。
これを受けて同社は3日、「違法または規定に違反するセックスドール商品に関連する、すべての販売者アカウント」を永久に凍結したと発表。グローバルプラットフォーム全体での管理体制を強化するとしている。
同社のサイトでは現在、セックスドールに関連するすべての掲載情報および画像が削除されている。また予防措置として、成人向け商品カテゴリーを一時的に削除した。
フランスの競争・消費者・詐欺取防止総局は2日、人形に関する懸念を最初に提起した。
これを受けてシーインは、問題を認識した時点で子どもに似たセックスドールの掲載を削除し、こうした商品がどのようにしてプラットフォーム上で販売可能となったのかについて調査を開始したと述べた。
シーインは、販売者に対する規制を強化する方針のもと、徹底的な調査を実施する予定だと説明。「販売者による商品掲載制限の回避を防ぐため、キーワードのブラックリストを強化した」としている。
同社のドナルド・タン会長は、「児童搾取との闘いは、シーインにとって交渉の余地のない問題だ。問題の商品は第三者販売者によってマーケットプレイスに掲載されたものだが、私は個人的にこの問題を重く受け止めている」と語った。
「我々は出所を追跡しており、責任者に対して迅速かつ断固とした措置を講じる予定だ」と、タン会長は述べた。
シーインは今月、パリに初の常設店舗を開設する予定。
フランスのロラン・レスキュール財務相は、同社がこれらの商品を販売し続ける場合、シンガポールに拠点を置くシーインを国内で禁止する可能性があると警告した。
店舗が入る予定の百貨店BHVの前では、複数の人たちがシーインに抗議していた。
シーインは以前にも、ファストファッションによる環境への影響や、プラットフォーム上で販売される商品の製造に関わる人々の労働環境について、厳しい視線が向けられていた。