プーチン氏が栗原小巻さんに勲章 国際的な結束強調、ドイツ人らにも

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 ロシアのプーチン大統領は4日、ロシアの祝日「国民統合の日」に合わせ、俳優の栗原小巻さんやドイツ人のピアニスト、ロシア正教会のキリル総主教らに、ロシアの文化勲章である「プーシキン・メダル」などを授与した。ウクライナ侵攻を国際社会や宗教界が支持していると国民に訴える狙いがあるとみられる。

 栗原さんは冷戦中に日ソ合作映画「モスクワわが愛」(1974年)で主演したほか、日本で開かれているロシア文化フェスティバルの日本組織委員会委員長を務めている。

 栗原さんはロシア語で、「たいへん光栄に思います。この賞は私がロシアの芸術から引き出してきた情熱で輝いています。日本とロシアの国民の永遠の友好を心から願います」と話した。

 プーチン氏はあいさつで、外国の友人との結束は「揺るがない」と強調。「世界的な脅威に直面し、ともに勝利を祝うことができる」と呼びかけた。

 プーチン氏はまた、最近、相次いで試験に成功した、ともに原子力推進式の巡航ミサイル「ブレベスニク」と潜水兵器「ポセイドン」の開発者に国家勲章を授与した。

 プーチン氏は、超長距離の飛行や潜行が可能と主張する両兵器について、「強力で唯一無二」と称賛。今後も新兵器の開発・配備を進めていくと強調した。

 国民統合の日は、1612年のポーランド軍からのモスクワ解放を祝うもので、ロシア革命を祝った11月7日の「革命記念日」に代わる形でプーチン氏が2005年に制定した。

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2025年11月5日9時35分 投稿
    【視点】

    映画好きのロシア国民にとってみれば、ソ連時代の有名作品に出演した栗原小巻さんは、最も親しみを覚える日本人の一人であろう。 政治と文化は別という考え方で、今回の叙勲を受け入れたのかもしれないが、今回のような画像・映像が発信されれば、「欧米の一

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