センチメンタル自撮り

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何をすることもない機内では大概寝ることにしている、普段から不規則な生活をしている身にはとても有意義な過ごし方なのだ。

ふと目が覚めて……

パーカーのフードを深くかぶって闇をつくり寝ていたので、伸ばしっ放しの髪がペタッとなっているだろうなとインカメで見てみた。

すると、髪の具合よりも何よりもまず
「おおっ俺も歳をとったな」 
と、あらためて染々思い笑えてきた。

普段はそんなに我が身の変化に注意は払ってない。

いい感じに歳をとってきた。
これなら順調に〃おじぃちゃん〃と呼んで貰えるところまで到達出来そうだ、初めてそう呼ばれたときはワクワクするに違いない。

孫が出来て血縁として表現されるのではなく例えば街中で他人から呼ばれたり、所謂客観的にそう評された場合のことだ。

あのクソガキであった自分が……
成人し親になり三十代になっても四十代になっても、どうしても大人として自覚出来ずに生きて来た自分が
〃おじいちゃん〃
と呼ばれるかと思うとこそばゆくもホッとする。

人生の目的とは……
漠然としたものから明確に抱えるものまで人其々に様々あるものだが、削ぎ落として行けば先ずはとにかく
〃生きる〃
ことだとつくづく思う。

少しずつ人生の意義から離れていく日々が心地好い。





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