食べても「食欲がおさまらない」
本書ではレプチンをガソリンメーターに例え、こう説明している。
「車を運転中、メーターの針が危険なほど低いところを指していることに気づいたとしよう。次のガソリンスタンドが見つかるかとあなたは気が気ではない。できるだけ早くガソリンを満タンにしなければならない。緊急事態だ。
だがこのとき、実際にはガソリンは満タンだ。ただあなたにはわからないだけ。
問題はメーターにある。メーターが壊れているのだ。
この状況と同じなのがレプチン抵抗性だ。
脳は体内に燃料(脂肪)がないと考えるが、実際にはたっぷり蓄えられている」
そうして私たちは、脂肪をたっぷり蓄えながら、おさまらない食欲と闘わなくてはならなくなる。
レプチンの抵抗性の原因については、まださまざまな「説」の段階だが、アンドリュー医師の推察と理論については、ここでは割愛するので、詳細についてはぜひ本書をお読みいただきたい。
そんなアンドリュー医師が強調するのは、ホルモンの働きによる「食欲増進」は生理現象や本能に近く、意志の力うんぬんでなんとかできるものではないということだ。痩せられないのは、意志の弱さなどではない。
だとしたら、肥満はどうしたら治療できるのか。食欲はどうしたら抑えられるか。
キーになるのは、食べ物の選び方だと言う。
明日公開の最終話の記事にて、詳しくお伝えしたい。
構成・文/風間詩織(FRaUweb)
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