消費エネルギーの70%を占めているのは
では、「消費エネルギー」とは何だろう。ここに一つ目の思い込みの落とし穴がある。「消費エネルギー」とは、
「基礎代謝」(呼吸、心拍、体温調節)
「非運動性熱産生(立ったり、座ったり、歩いたり、掃除したりなどの日常的な動き)「運動によるエネルギー消費」
を合わせたものを言うが、ダイエットを目指していると、とかく3つめの「運動によるエネルギー消費」に目がいきがちだ。
けれども実は、ひとつめの「基礎代謝」が消費エネルギーの70%を占めている。自分の意志ではコントロールできない呼吸や心臓の動きなどで、エネルギーの2/3以上を消費しているのだ。
ダイエット中、何かと目の敵にされる貯蔵エネルギー(脂肪) だが、なんのためにあるのだろう。
私たちは食べ物を摂取して生きているが、食べるものがなくなった時(飢餓)でも、生き長らえる備え、それが脂肪だ。
ここでは、体も脳も「生きていくため」にあらゆる機能を動員し、「死」というリスク回避のために様々なことをしようとする、ということを覚えておきたい。
つまり体は、リスクの前兆となりそうな小さな変化を見逃さないよう、日々体中に注意を張り巡らせている。発熱すれば汗をかいて体を冷やし体温を維持するし、汗をかけばのどが渇き、水を摂取して体内の水分量を維持する。
ならば、食べ過ぎた時も体は「体形・体重維持」しようとするのではないか。
これがひとつめのアンドリュー医師の説である。
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