“本気”や“むき出しの喜怒哀楽”が打ち出された最近の好評企画が、2時間まるまるトーナメント大会も実施した「投扇興」。90年代のバラエティ番組『しあわせ家族計画』(TBS)で見ていたハライチが、冠ラジオ番組『ハライチのターン!』(TBSラジオ)で時折チャレンジしていたものだ。金曜日の演出から提案を受け、実際に放送すると、「視聴率が上がったんです」と効果が出た。

江戸時代に始まった日本の伝統遊戯だが、緊張感を引き出す演出にショーアップし、連帯責任という仕組みを導入したことにより、チャレンジャーの本気度を誘発。さらに、「初めてやる人でもミラクルが起こって、名人にも勝てるチャンス要素がある一方で、やっぱり何回もやってる人のほうが上手なんです」という絶妙な難易度が、テレビ企画のパッケージと見事にマッチした。

「ハライチさんが何回やっても“投扇興おもしれー!”と言ってくれるのが大きいです」と興奮しているのが分かりやすく伝わってくるのに加え、金曜日だけでなく、他の曜日に出演するゲストまで「投扇興やりたいです」とリクエストするケースが出てくるのは、演者側も視聴者側も楽しんでいる企画であることを裏付けている。

  • 「投扇興」に挑む澤部佑 (C)フジテレビ

    「投扇興」に挑む澤部佑 (C)フジテレビ

ゲストが口をそろえる「また来たい」 リピーターを生むMCの愛され力

番組が用意した企画に本気で取り組むのなら、自分たちで考えた企画への熱量はより大きなものになる――それを実証したのが、今年8月27日に放送された、芸能人が考案したオリジナルゲームで対決する「ポンタゴン」だ。

岩井は、拡大写真から梨の断面かフクロウの顔かを当てる「NASHI FUKUROU」。神田は、自分が写っている写真の場所がニューヨークか否かを当てる「It's New York」と、スムージーに混ぜた食材を当てる「ムジムジ! スムージー!」。澤部は、芸能人の丸刈りの写真から同一人物を当てる「スターヘッドマッチング」を出題。

この演出については、「どういう衣装で登場するか、全体のカラーリングをどうするかというところまで、担当ディレクターといろいろ詰めて決めているんです」と、演者たちの強いこだわりが反映されていた。

そして生放送本番は大いに沸き立つ結果に。その背景には、「出演者の方々が、みんなでこのゲームを盛り上げようというチームワークがあるんです」という。「『ぽかぽか』は、そこがありがたいです。7月から火曜日の演出が入社5年目の若いディレクターになったのですが、制作側が考えたちょっと荒削りな企画も何とか成立させようと盛り上げてくれます」と明かしながら、「こちらがそれに甘えてはいけないんですけどね」と気を引き締めた。

  • 「NASHI FUKUROU」を主宰する岩井勇気 (C)フジテレビ

こうしたMC・レギュラー陣の姿勢は、毎日登場するゲストたちにも好印象。退場時にMCに振られ「今日は本当に楽しかったです」「また来たいです」と答えるのはテレビ的なおなじみのやり取りに見えるが、田村氏は「同じ方が2回、3回と出てくださるので、本当に“楽しかった”と体感していただいているのだと思います」と想像する。

そこは、MC3人の力量が大きいといい、「当たり障りのないトークをしても番組は盛り上がらないので、突っ込むところは突っ込んでいくのですが、それでゲストの方が怒っていたという話は一度も聞いたことがないです」と称賛。また、「お肉切ってみたかったんですよー」と番組をよく見ているゲストが多いのは、「ハライチさんや神田さん、レギュラー陣が、芸能界で愛されているからだと思います。だから、この番組は業界視聴率がとても高いです(笑)」と解説した。