ネットニュースではたびたび打ち切り説が流されるが、「視聴率は上がってきているので、番組開始以来、スタイルを変えていないんです」という『ぽかぽか』。個人視聴率の上昇を目指して、まずは昼の時間帯のボリュームゾーンである65歳以上の層を狙った結果、番組開始当初に比べて同層の個人視聴率が倍増するなど、その成果が徐々に出てきているという。

『ヒルナンデス!』との差も徐々に縮まってきており、次のステップとして若い層の獲得も目指し、10月2日にはアイドルグループのCUTIE STREET、同20日にはKEY TO LITをメインゲストに迎えた。

「上の層も若い層も、人が人に興味を持つという根幹は変わらないので、テレビ離れが進んでいると言われている中で、より多くの人に見てほしいと思っています」と意欲を示す田村氏。

「毎日同じ時間に2時間生のバラエティをやるって、テレビというメディアしかないと思うんです。スマホでは見られない、喜怒哀楽や何が起きるか分からないスリルといった面白さが詰まっているので、スマホネイティブ世代の人たちにも、『ぽかぽか』にしかないものがあるというのが伝わるといいなと思います」と願い、そのためにも、「個人的にはもっとハプニングがあっていいし、もっと訳の分からない展開があっていいと思っています」と構想を述べた。

番組発フォーマットでゴールデンタイム進出も狙う

長期的な視点としては、かつての『笑っていいとも!』と同様に、フジテレビの制作者を育成する場としての機能も担っている。火曜担当演出は入社5年目の社員を起用しているが、「もちろんまだ経験が足りない部分はあるものの、いいものを作るために努力して、失敗しても怒られてもへこたれないディレクターマインドが素晴らしいです」と、期待に応える働きぶりを見せている。

さらに、『ぽかぽか』発の番組フォーマットでゴールデンタイムへの進出を目論む企画開発も実施。「これだけ個性豊かな人気者がMCとレギュラーにそろっているので、各曜日の演出に“『ぽかぽか』でパイロット版(=新番組のお試し企画)の感覚で作ろう”と呼びかけています」という。

そこで放送されたのが、水曜担当演出が企画した前述の「ポンタゴン」や、月曜担当演出が考えた、出演者が寿司の早握り習得・円周率50ケタ暗記・マジック披露・ドミノ2000個並べといった人生初のチャレンジに60分間で挑む「ミッション60minutes」などの全編ぶっ通し企画。1週間で2時間×5日間という様々な企画を試しやすいフィールドがあるだけに、こちらも積極的に仕掛けていく考えのようだ。

  • (C)フジテレビ

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●田村優介
1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学卒業後、2007年にフジテレビジョン入社。報道局に配属後、バラエティ制作に異動し、『ほこ×たて』『トーキングフルーツ』『ダウンタウンなう』『ヨルタモリ』などを担当。編成部を経てバラエティ制作に戻り、現在は『ぽかぽか』総合演出のほか、『オールスター合唱バトル』のチーフプロデューサーなどを務める。