離婚事件を専門とする弁護士として、多くの方々と向き合ってきた経験から、どうしても伝えたいことがあります。
離婚相談に来られる方の多くが「離婚事由が認められるか」「証拠は十分か」ということを心配されます。もちろん、これらも大切な要素です。
しかし、私が数多くの離婚案件に携わってきて確信していることがあります。
離婚を実現する上で最も重要なのは、実は法律上の離婚事由でも、その証拠の量でもありません。
それは、あなた自身の「離婚したい」という強い意志です。
この意志がぶれると、相手からの謝罪や泣き落とし、周囲からの「もう少し頑張ってみたら」という言葉に揺らいでしまいます。調停や交渉の場でも、相手のペースに飲まれてしまうことがあります。
そして、その強い意志を支える土台となるのが「経済力」です。
「離婚したいけど、生活できるか不安」
「仕事を辞めてしまったから、経済的に自立できない」
こうした不安が、離婚への意志を揺るがせます。逆に言えば、経済的な基盤がしっかりしていれば、どんな困難な交渉も乗り越えられる心の強さを保てるのです。
だからこそ、離婚を考え始めた時点で、絶対に仕事を手放さないでください。
パート勤務でも、時短勤務でも構いません。今の仕事を続けること。それが難しければ、何らかの形で働き続けること。
経済力は、あなたの選択肢を増やし、交渉力を高め、そして何より「自分の人生を自分で決める」という尊厳を守ってくれます。
離婚は、法律的な手続きである前に、あなた自身の人生を取り戻す戦いです。
その戦いを最後まで戦い抜くために、経済的自立という武器を手放さないでください。