夏らしいゾクッとする体験だったり、「わかるー!」と共感したり…、さまざまな気持ちを味わえる展覧会が、あちらこちらで開催中。
今回は、7月にスタートした都内の展覧会から、8月末 or 9月以降も楽しめるものを6つピックアップしました。
自然に触れる夏休みもいいけれど、室内で涼しく快適に非日常体験をするのもおすすめですよ。
①スウェーデン国立美術館 素描コレクション展 / 上野
上野の国立西洋美術館[東京・上野公園]で開催中なのは、「スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで」。
素描(そびょう)とは、木炭やチョーク、ペンなどを用いて対象の輪郭、質感、明暗などを表現した、線画中心の平面作品を指し、デッサン、ドローイングとも呼ばれます。
作者が制作時に試行錯誤した過程を垣間見ることができ、まるで作家の創造の場に立ち会っているような臨場感が、素描の大きな魅力なんですよ。
ルネ・ショヴォー 《テッシン邸大広間の天井のためのデザイン》スウェーデン国立美術館所蔵
展示される素描コレクションは、ヨーロッパで最も古いとされる美術館のうちのひとつ、スウェーデン・ストックホルムにあるスウェーデン国立美術館と国立西洋美術館の所蔵物。
素描コレクション展は、イタリア / フランス / ドイツ / ネーデルラント(現在のベルギー、オランダにあたる地域)から成る、全4章の展示構成です。
美術史に名を残す芸術家、デューラーやルーベンスなどの素描作品が日本に80点以上集まるのは今回が初。臨場感たっぷりの展示から、お気に入りの作品を見つけてみてくださいね。
「眠る犬すやすやマスコットBC」(税込2750円)
会場でしかゲットできないグッズも、本展とあわせて要チェックです。
アクセスは、JR上野駅の公園口から徒歩約1分と駅チカなのもうれしいポイント◎
スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで
場所:国立西洋美術館[東京・上野公園]
期間:2025年7月1日(火)~9月28日(日)
開館時間:9:30 〜 17:30 / 金・土曜 9:30~20:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜、7月22日(火)、9月16日(火)※7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)、12日(火)、9月15日(月・祝)、22日(月)は開館
料金:一般 2000円、大学生 1300円、高校生 1000円 ※中学生以下は無料
※展覧会グッズは完売の場合あり。最新情報は展覧会公式サイト・SNSを要確認
公式サイト
https://drawings2025.jp
②新!そういうことじゃないんだよ展+ありがたいことです展 / 渋谷
渋谷・西武渋谷店、神戸、大阪、名古屋のあわせて4都市で開催中の、新たな体験型展示会「新!そういうことじゃないんだよ展+ありがたいことです展」。企画展「いい人すぎるよ展」など、話題の展覧会をプロデュースしてきた、チーム「entaku」が手掛けています。
以前の内容からパワーアップしたコンテンツも用意されており、過去に訪れた人も新鮮な気持ちで楽しめるそうですよ。
今夏は、2024年春に開催した『新!そういうことじゃないんだよ展』と、日常生活の中に潜む「たすかる…」「ありがたい…」と感じる瞬間にフォーカスした新企画展 『ありがたいことです展』 を実施。
絶妙にモヤっとするシチュエーションが並ぶ『新!そういうことじゃないんだよ展』は、思わず「そういうことじゃないんだよ」と声に出てしまいそうです…。
『ありがたいことです展』は、日常生活の中に潜む「たすかる…」「ありがたい…」と感じる瞬間にフォーカスした新企画展。
「ありがとう」とは少し違う、細かなシチュエーションや尊い存在が多数まとめられており、見終えた後は周りへの感謝でいっぱいになるはず!展示とからめたグッズやクーポンなどにも注目してみてくださいね。
会場は、JR渋谷駅のハチ公改札から歩いておよそ3分です。
8月には大阪と名古屋でもスタートするため、お近くの方は要チェックですよ。
新!そういうことじゃないんだよ展+ありがたいことです展<東京>
場所:西武渋谷店 B館3F 特設会場(東京都渋谷区宇田川町21-1)
期間:2025年7月4日(金)~9月30日(火)
開館時間:10:00〜20:00(入館は19:30まで)※9月18日(木)のみ10:00〜19:00(入館は18:00まで)
休館日:なし(会期中)
料金:1500円 ※12歳以下無料
公式ページ
https://www.sogo-seibu.jp
③トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~ / 六本木
© Moomin Characters™ © Tove Jansson Estate
六本木ヒルズ森タワーでは、「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」が開催されています。
「ムーミン」の生みの親であるトーベ・ヤンソン氏は、油彩画、風刺画、漫画、絵本、小説など多方面に才能を発揮した、フィンランドのアーティストです。
トーベ・ヤンソン「フェアリーテイル・パノラマ」(左面)1949年 フレスコ・セッコ フィンランド・コトカ市 © Moomin Characters™ © Tove Jansson Estate
会場では、『ムーミン』の世界を体感できるような演出や、日本ではあまり知られていないトーベ氏の壁画も映像でお目見えするから要チェック。
© Moomin Characters™ © Tove Jansson Estate
「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチや彼女の愛用品など、約300点の展示を通し、トーベ氏の魅力的な創作の世界を旅してみてはいかがでしょう。
© Moomin Characters™ © Tove Jansson Estate
「ムーミン」グッズや併設のカフェメニューも充実しているので、展覧会とあわせて必見ですよ。
展覧会は、東京メトロ・六本木駅または都営地下鉄・六本木駅のほか、麻布十番駅、乃木坂駅からも徒歩で行くことができます。
より詳しい情報は、展覧会公式サイトで確認してみてくださいね。
トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~
場所:六本木ヒルズ森タワー52F 森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1)
期間:2025年7月16日(水)~9月17日(水)
開館時間:10:00~18:00 / 金・土・祝前日 10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:なし(会期中)
観覧料:【平日】一般・大学・専門学生 2300円、高校・中学生 1500円、小学生 800円
【土日祝日】一般・大学・専門学生 2500円、高校・中学生 1600円、小学生 900円
※土日祝日、平日特定日は日時指定予約制
※その他詳細は、展覧会公式サイトでご確認ください。
公式サイト
https://tove-moomins.exhibit.jp/
④クリムト・アライブ 東京展 / 日本橋
日本橋三井ホールでは、「クリムト・アライブ 東京展」が実施中。
クリムト・アライブとは、19世紀末のオーストリア・ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトの黄金世界を旅する、世界初の没入型展覧会なんです。
美を探求し、新しい芸術表現の形を模索したクリムトの作品を、クラシック音楽と最新のイマーシブ技術が融合した、エンターテインメント。
高さ7mの真っ暗な大空間に、巨大スクリーンの放つ光と色と音や香りでクリムトの傑作の数々が会場全体に映し出される、圧巻の没入体験を味わえます。
まる作品の中に入ったようなフォトロケーションも用意されていて、自分だけの華やかなクリムトの世界をカメラにおさめることもできますよ。
作品モチーフや「クリムトさん」のグッズも充実しているから要チェックです。
東京メトロ・三越前駅直結の会場なので、雨や日差しを浴びずに行けるのも◎
クリムト・アライブ 東京展
場所:日本橋三井ホール(東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町 14F)
期間:2025年7月18日(金)~10月5日(日)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:00まで)
料金:【平日限定券】一般 3000円、高校生・大学生 2000円、小学生・中学生 1500円
【日時指定券】一般 3000円、高校生・大学生 2000円、小学生・中学生 1500円
※未就学児は入館無料
公式サイト
https://klimtalive.jp/tokyo/
⑤恐怖心展 / 渋谷
渋谷BEAMにて行われている「恐怖心展」は、暑い夏がちょっと涼しくなりそうなホラー系の展示です。
お化け屋敷のように驚かせるのではなく、じわじわと怖さを感じる内容みたい。
あるもの・ことに対して、その人が生理的に感じる恐れや不安を指す「恐怖心」は、一見すると恐怖の対象とは思えないものにも生じることがありますよね。
先端、閉所、視線などに対して抱く、「恐怖心」をテーマにした展覧会には、想像しなかった恐怖が待っているかも。
一部のみフィクションという作品は、脇にある説明を読むとさらにゾクっとしちゃう予感です。
ポスターのように、自分の顔が黒く塗りつぶされた写真が撮れるスポットもありますよ。
会場の渋谷BEAMSは、渋谷駅から徒歩約5分のところに位置しています。
恐怖心展
場所:渋谷BEAM 4F BEAMギャラリー(東京都渋谷区宇田川町31-2)
期間:2025年7月18日(金)〜8月31日(日)
開館時間:11:00〜20:00(入館は19:30まで)
休館日:なし(会期中)
料金:2300円 ※事前購入のみ
公式サイト
https://kyoufushin.com/
⑥大どろぼうの家 / 立川
立川で行われている「大どろぼうの家」は、没入型エンターテインメント。
PLAY! MUSEUM「大どろぼうの家」展示風景≪光の蔵≫
会場は、留守中の有名な「大どろぼう」の家に来場者が忍び込むという設定のもと、回廊や応接室、隠し部屋など8つの部屋から構成されています。どろぼうの肖像画や変装道具…謎めいたコレクションがずらり。
無事に大どろぼうの家から抜け出て、この家に住む「大どろぼうの正体」を突き止めることができるのでしょうか…!
ヨシタケシンスケさんら幅広いジャンルの豪華キャストが手掛けた「大どろぼうの家」は、どろぼうや人間の不思議さ、おもしろさを、主人公になった気分で楽しめそう。
基本的に当日券で入館でき、混雑が予想される土日祝日などは、オンラインにて日付指定券が販売されます。
会場は、JR立川駅北口と多摩モノレール立川北駅より徒歩10分ほどです。
大どろぼうの家
場所:GREEN SPRINGS W3棟 2・3F(東京都立川市緑町3-1)
会期:2025年7月16日(水)~9月28日(日)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
料金:一般 1800円 / 大学生 1200円 / 高校生 1000円 / 中・小学生 600円 ※未就学児無料
※割引制度あり
公式ページ
https://play2020.jp/article/dorobou/
今年の夏は、都内の展覧会を制覇しちゃう?
気になる展覧会はありましたか?
実際に足を運ぶ際には、予約が必要な期間や休館日、チケットの割引対象に該当しているかを事前にチェックして、世界観を満喫しちゃいましょう。
※料金はすべて税込価格