ほんまにやったんか、という感じの論文。一人の6か月の赤ちゃんの頭に視線と同じ方向を録画するカメラを付け、25か月まで観察(たぶん一定時間のみとかだと思うが)、ヒトが言語を獲得するあいだの情報を収集、AIで分析したという論文。サムネイルがかわいい。Science誌。
Jun Yasuda
Jun Yasuda
13.2K posts
Jun Yasuda
@jyasuda1
宮城県立がんセンター研究所発がん制御研究部長兼所長。今後はゲノム解析をがん診療に生かすべく精進します。ツイートの責任は私個人に帰し、所属組織の見解ではありません。詳しい履歴はscholar.google.com/citations?view…
Jun Yasuda’s posts
いずれ紙媒体で出てくると思うが、衝撃的だったので。中国のSARS-COV2のゲノム情報をいち早く国際的に共有し、ワクチン開発に貢献した研究者(同年のNature誌の今年の10人に選出)の研究室が閉鎖、ご本人は雨の中道端で寝て暮らす生活と言う記事。Natureオンライン。
nature.com/articles/d4158
世間では2センチの細菌が見つかった、と話題になっているが、Science誌に掲載された解説記事を読むともっと驚くことが書いてあった。硫化水素を酸化しATPを得るが、硝酸を還元するために硝酸を貯め込んだ液胞が菌体の75%を占めるとか、合胞体で40000コピーのゲノムをもつとか(続く)
一流誌の論文の図(特に原著の紹介記事)は研究者が作るよりも美しいが、こうした図を作成することで起業した(多分)日本人の活動から、美しく、説得力のある図表の作り方のコツまでカバーした記事。Nature。サイトも紹介されている。
nature.com/articles/d4158
知らなかったのだが、ウサギの耳は切られても完全に再生するらしく、マウスやラット完全には再生しないらしい。その違いをシングルセル解析などで解明、ALDH1A2がキーで、レチノイン酸を補充することでマウスでも完全に再生できることを示した論文。Science誌。
言語と思考は切り離せるという論説らしい。nature。
COVID-19へのivermectinの大規模臨床試験の論文撤回についてのNatueの記事。きっかけが面白く、ロンドン大学の修士課程の学生が課題としてこの論文を出され読んでみたら他の文献で見つかる文章と同様の記載が多数見つかったことから、論文不正検出の専門家に相談したことがきっかけらしい(続く)
研究の初心者(大学院生など)向けの5つの「実験に向き合う」アドバイス。身に染みる。
その1:独立心と師弟関係の間のバランスをとる。一人で頑張ることが期待されている面と「小さきことにも先達はあらまほしきことかな」とのバランスのことらしい。以下続きます。
。nature.com/articles/d4158
カブトガニの青い血液はエンドトキシンがあると凝結することから長年検査薬として使われており、米国東海岸で野生のカブトガニを捕獲・血液を取っていた。この過程で3割くらい死んでしまうらしい。これを合成試薬で可能になったという記事。Science。
最初読んだ時は吹いたのだが、よく考えると怖いかもしれないと思う実験。Nature誌のオンライン版に今月出たもので、真菌の細胞内に細菌を導入して無理やり内部共生関係を作ったというもの。ナノメートルスケールの注射針で自転車のポンプの圧力で細菌を真菌内に一つずつ注入するらしい(続く)。
ADHDの人がいかにして研究業界に適応していくか、特にうまく仕事の段取りをするのかなどの工夫について実際にADHDの研究者複数の事例を紹介した記事。Nature。
DEEPLはよかれあしかれ研究者にとっては便利なツールとして定着した(のだろう)と思うが、Natureにも「英語が苦手なら使ってみては」という感じの記事が出ている。こちらさすがにDeepLだけではなく、他のサービスも紹介している。
nature.com/articles/d4158
研究者(特に院生レベル)が期日までに論文を仕上げるにはtime trackingソフト(ないしはサービス)が有用とのNatureの記事。私はgoogle calendarに締め切りを書くだけじゃなくて、その作業に何日必要かを考慮してリマインドの記載を入れることにしているが、そういうものではない(続く)。
論文執筆の初心者向けに、12人の研究者のお墨付きのコツ11個についての記事。良く書けている部分と、まあ参考程度に、と思う部分もある。ちょっと紹介します。Nature誌。
まだ昨日でたNatureを見てないけど、同誌になぜ地球の生物はL-アミノ酸しか利用しないのかについての説明を試みた論文が出ているようだ。こちらはScience誌の解説記事。
117歳まで生存した(当時)世界最高齢の女性のゲノムから血液、唾液など様々解析した長寿者の症例報告のようなCELL姉妹誌の論文の紹介記事。テロメアはかなり短くなっていたがそれに関わる症状はなく、テロメア長は単なる加齢マーカーらしいと。Nature。nature.com/articles/d4158
ものすごい論文な気がする。ヒトの各臓器のシングルセルRNA解析を実施、各臓器での様々な細胞の構成成分について、その相互作用を検討、がんなどではその相互作用に乱れがあるらしい。中国発。Nature。
ハゲタカジャーナルへ論文を掲載した研究者についてのアンケート論文の著者によるエッセイ。Nature誌。すさまじい内実が紹介されている。OMICSという、2018年に米連邦政府に5千万ドルの罰金を払ったオンライン出版社に論文を掲載した2200人にアンケート、回答率は3.9%(86人)だった(つづく)。
27人のポスドク(世界中から選ばれている)が、ポスドクを始める前に知っておきたかった、という事らしい。Nature。nature.com/articles/d4158
ほくろから密に体毛が生える現象は知られているが、老化したメラノサイトがオステオポンチンを分泌して付近の毛嚢の遺伝子発現を変化させ、体毛の増殖を刺激していることをマウスモデルで解明した論文。Nature誌。
現生人類は80億人だが、80−90万年まえに1000人近くに減って、11万年以上その状態だったと推定した論文。いわゆるボトルネック効果があるということ。絶滅寸前だったらしい。Science誌。science.org/doi/full/10.11
ちょっと今忙しくて詳細を紹介することはできないが、トランプ政権下で現在進行中の政府機関の人員削減が科学者に及ぼしている影響についての記事。あとで少しずつ紹介します。まさに地獄絵図としか言いようがない。Science誌。
生成AIを複数活用して仮想研究室を作り、Covid-19を認識するnanobodyを設計するというプレプリントの紹介記事。生成AIはPI役と免疫学や機械学習の専門家など、複数独立したものを設定、相互に討論させて実験の方針を決めるらしい。(続く)。Nature。
研究者にとって分野替えはおすすめではない(と言いながら私は何回か分野替えをした)ということを定量的に評価した論文。分野替えのペナルティは結構大きく、研究だけではなく開発(特許)でも同様で、年々難しくなっているようだ。Nature。
データ駆動系生物学研究者の夢である、遺伝子発現制御領域の変化による遺伝子発現変化とその結果としての進化や形質変化の推定を、出芽酵母の遺伝子プロモーターの配列変化(数千万種類)をAIで分析し、プロモーターの変化による遺伝子発現への影響の予測に成功したとする論文。Nature誌(続く)。
面白そうな一方身につまされるかも。Publish or Perish(論文か失職か)というカードゲームの紹介記事。論文を執筆しながら引用数を稼ぐことが目的のゲームで、プレイヤーはアイディア、実験データ、執筆など論文出版に必要なアイテムを集めながらプレーする(続く)。
T細胞の疲弊にはなんとアドレナリン受容体の発現があって、これによって交感神経系の近くに集まってくるT細胞が疲弊しているらしい。ストレスが免疫に及ぼす影響の直接的説明ってことかしら。βブロッカーで抗腫瘍免疫が改善するとか。Nature。nature.com/articles/s4158
Replying to
さらに、40000のゲノムは菌体内でpepinと名付けられた胞体のなかに封入されており、リボゾームなどと一緒にいることからその中では普通の原核生物のようにタンパク質が作られていること、巨大な菌体で分子をうまく代謝するために膜のネットワークと硫黄の粒子が存在していること(続く)
今週のScience誌の表紙を飾った、ヒトのすべてのタンパク質多型のインパクトを推定したAlphaMisssenseについての論文。驚くことに32%の多型が病的か病的な可能性があるらしい。ClinVarとは90%一致。明日からのエキスパートパネルで問題になりそうな論文。
門外漢だが、抗うつ剤の開発に際し、げっ歯類が疲れて泳ぐのをやめる時間の長さを指標にするのはやめようという動きについての記事。Science誌。知性がある程度ある動物は、泳ぐのをやめるとヒトが助けてくれることを覚えるという指摘もあった。
Replying to
どうも実際の作業時間を記録したりするものらしい。記事の中に学術コーチの「若い人が”自分は8時間論文と取り組んだがなかなか進捗しない”といってくるが、実際は45分くらいでそれ以外はメール書いたりネットしたりしてる」というコメントがあって、真顔になった(続く)。
米国NIHのアルツハイマー病研究のトップにいるEliezer Masliahの研究室が長年捏造に関わっているのではないかとScience誌が依頼したチームが報告、別途NIHが調査を始めたという記事のようだ。チームは130以上の論文を調査、20以上が怪しいらしい(続く)。Science誌。
10年以上前から、寒天培地の寒天に酵母を殺してしまう成分が含まれるものが流通しているというプレプリント紹介記事。分裂酵母や出芽酵母が寒天ロットによって突然生育しなくなるというもの。天然の毒性物質でオートクレーブでは無毒化しないらしい。science誌。
めっちゃ恥ずかしいがR markdownって便利そうだって、今知りました。この九州大学のサイトが親切かつ研究者にはピンとくる書きぶりでした。
ものすごい論文、胎生13.5日のマウス胎児101匹分(野生型4系統、遺伝病22系統)についてシングルセルRNA-seqを総計160万細胞分実施、それらのデータを、遺伝子変異がどの臓器にどのような影響を及ぼすかを分析。解析手法も開発しているようだ。Nature。
片頭痛の原因が脳脊髄液が三叉神経節に流入して痛みを発生するという、新規の機構について解説した論文。Science誌。
ついにnanoporeシーケンサーでタンパク質の配列が確認できる時代が来たぞ。N末とC末に異なる機能を持つ配列を結合し、真ん中に読みたい配列を入れる形らしい。Nature。
これはすごい。細胞内で生息するバクテリアがヒト及びマウスの乳癌細胞で検出され、それらが細胞内でアクチンと相互作用し、癌細胞が遠隔転移することを助けるという論文。このバクテリアを除去すると転移のみが抑制される(原発巣の増殖には影響しない)。
約6000年前のアイルランドの大規模石造墳墓(世界遺産)に埋葬されていたヒトの全ゲノム解読から、新石器時代の社会構造(親子ないしはきょうだいの近親相姦で生まれたエリート)の存在が明らかになったというNature論文の紹介記事(続く)nature.com/articles/d4158
アポトーシス、ネクロトーシス、ピロトーシスなど細胞死についてのVishva M. Dixitらによる総説。CELL誌。
完全に門外漢なのだが、毛のある哺乳類に共通の濡れた時に体をぶるぶるっと回旋(回転ではないような)させる反射運動の機構を解明した論文が今週のScience誌の表紙らしい。
ゲノム編集で免疫原性を落としたブタの臓器の移植を受けた患者3名が2か月生存できなかった、というNatureの記事。姉妹誌にその原因を探るマルチオミックス解析の結果が出ているようだ。