参院の自民党会派に政治団体「NHKから国民を守る党」の議員が加わったことに、自民党の一部からも疑問の声が上がっている。N党の立花孝志党首は、昨年の兵庫県知事選で斎藤元彦知事を応援する「2馬力選挙」で物議を醸し、県議への名誉毀損(きそん)などの疑いで書類送検されている。少数与党のため多数派形成になりふり構わぬ姿勢に映る自民だが、これでいいのだろうか。(山田雄之)
◆N党議員と「自民党・無所属の会」を結成
「深い懸念を表明する」「断じて受け入れがたいものです」。自民党兵庫県議団の谷口俊介幹事長から松山政司参院議員会長宛てに10月23日に送付された申し入れ書には、強い抗議の意志が込められていた。
県議団が問題視するのは、自民党が同月15日、N党の斉藤健一郎参院議員との参院会派「自民党・無所属の会」を結成したことだ。
斉藤氏は2022年の参院選比例区に当時のNHK党から立候補して落選後、同党のガーシー(本名・東谷義和)氏の除名に伴い、繰り上げ当選。N党ただ一人の国会議員で副党首でもある斉藤氏は、どの会派にも属していなかった。昨年10月の臨時国会での首相指名選挙では自民の高市早苗首相に投票し、今年3月には2025年度予算に賛成していた。
◆自民党内から反発「国民に深い不信を生じさせる」
だがN党といえば、斎藤兵庫県知事の疑惑告発文書問題に絡んだ昨年の知事選で、立花氏が自身の当選ではなく斎藤氏の支援目的で活動する「2馬力選挙」を展開。問題を調べる県議会調査特別委員会(百条委)の委員長を務めた自民県議を交流サイト(SNS)で中傷したとして、名誉毀損容疑などで書類送検もされている。問題を追及した元県議=1月に死亡=の妻からも、同容疑で刑事告訴されている。
県議団の申し入れ書では、こうした状況を紹介し、斉藤氏が同一会派になることは「党の理念と規律を著しく損ない、国民に深い不信を生じさせる」と指摘。少数与党の現状を踏まえ、多数派形成の一環で取り込みを図った事情には理解を示しつつも、「いかなる政治的必要があろうとも、安易な判断を行うべきではない」と再考を求めている。
◆立花孝志氏は「高市さんを支える目的で選挙に出る」覚悟
立花氏は街頭演説や会見の場で、安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに自民党が向き合い方を指摘されてきた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について、その後に支援を受けたことも明らかにしている。
さらに自身のYouTubeチャンネ...
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