2025.11.02 09:00 更新
2025.11.01 取材
DDR5メモリやSSD、HDDなど、一部PCパーツの価格が急激に値上がりしている。特にDDR5メモリは深刻な状況で、かつてない品不足に陥る可能性もある。複数のショップやメーカー、代理店関係者によると、今後数カ月にわたりDDR5メモリの供給が不安定になり、価格もさらに上昇する見通し。
原因はDRAMおよびNANDの供給不足で、すでにMicron、SK hynix、SAMSUNGの3大チップメーカーは年内の受注を停止している。これに伴い、ADATA、Crucial、CORSAIR、G.SKILL、Team、SanMaxといったメモリメーカーも、代理店からの新規注文をすべて断っている状況だという。
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価格の上昇は激しく、例えば10月1日時点で約14,700円だった某ブランドのDDR5-5600 16GB×2枚セットは、11月2日現在で約32,700円前後まで値上がりしている。あるショップ関係者は「代理店の仕切り価格は、8月末の最安値から3~4倍の水準になっている。それでも注文を受けてくれないほどの品薄状況だ」と話す。
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| 中古メモリを扱うツクモパソコン本店リユース館では1日(土)の時点でほぼ在庫はない |
秋葉原の複数ショップでも動きがあり、パソコンSHOPアークでは11月1日(土)からメモリ、SSD、HDDの購入制限を開始している。購入制限を設けていない大手パーツショップでは、10~20枚単位のまとめ買いが頻発。さらに中古ショップのメモリコーナーでは、50枚近く入った箱ごと購入を希望するケースが続出。すでに店頭の在庫がなくなり始めている。
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| 2025年10月31日(金)時点のDDR5メモリ価格表(パソコンSHOPアークとTSUKUMO eX.)。すでに値上がりしている可能性が高い | |
NANDの供給不足による値上がりは、SSDにも影響が出始めている。また、3.5インチHDDも一部モデルで価格が上昇している。「年末にPCを組む場合、現在より数万円は高くなると思う」と、複数のショップ関係者は口をそろえる。
PCの新調やメモリ増設を検討している人は、早めの購入を検討したほうがよさそうだ。
文: 編集部 Tawashi