狩人さんが今度はテラの大地に赴くようです   作:ron3studio

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実際神秘のアレコレについて詳しくそれっぽく解説出来る有識者は居ますか?私は無理です。

狩人のステータスに変動無し

右手武器
未定

左手武器
未定



「あーつ?神秘と似たような物か?……神秘とは何かって?知らん」

 

[テラの大地]

 

狩人は朝焼けを見て黄昏ていた。

まさかこのテラの大地の住人の基礎スペックがこんなに高いとは思っていなかったと一人ごちる。

種族差はあれど、まさか筋力60までステータスを上げていた自分に膂力で勝てる者が居るとは思いもしていなかったのだろう。

 

「ふむ……獣どもは脳のリミッターが外れているから馬鹿げた膂力を発揮するのは頷けるが、普通の状態で私に勝つ者が居るとは……この大地はヤーナムよりも魔境かも知れんな」

 

しかし、その程度で狩人が挫ける筈もない。

彼らはその源流が攻撃を受ける事ではなく避ける事なのだから。別次元にいる存在の*某赤い彗星が言った「当たらなければどうと言うことは無い」これに尽きるだろう。

それに狩人は体力も60まで上げているのだ、聖杯ダンジョンでは呪いによって体力が減っていたので事故死もあったが、ここテラの大地にそんな物は無い。ヤーナム界最強と謳われる*7週目ローレンス程の破壊力でもない限り、一撃死は恐らく無いだろう。

 

「ふーむ。とは言え近接戦のメンバーは強者揃いだったしな、私は後方支援にでも回ってみるか?」

 

というか、狩人の対人戦の経験が乏しすぎて周りの者が強者に見えてるだけである。周りの者からしてみれば

「……最近居るあのケルシー先生の友人を名乗る不審者、めっちゃすばしっこいし攻撃が的確だし相手から攻撃貰っても割とケロッとしてるのなんなの……」

と言った感じで少しビビられている。なので狩人が本格的に対人戦に慣れてしまえばチョチョイのちょいで敵の命を奪えてしまうだろう。それに彼は死んでも死なないのだ。相手に無理ゲー押し付けてくるクソボスみたいなもんである。

 

「んー、ま。いいか、その場で考えるとしよう」

 

狩人、持ち前の適当さをここで発揮していく。元々何とかなるやろの精神で獣どもを殺してきたせいか、上位者となった今でもその精神は抜けずこういう風に深く考えるのを止める事が多々ある。

 

「と言うか、アーツって何なのだ?色々と細かい区分があると説明されたし、神秘と似た—」

 

「君の言う神秘が何であるのかは私は知らないが、アーツとは源石を介して引き出される—」

 

甲板にてぶつくさと言っていた狩人の背後から、突如としてケルシーの声が流れてくる。

 

「よーしケルシー殿よ、よーく分かったからその説明は止めてくれ。頼むよ」

 

狩人はそれにビビりながらも、一瞬でケルシーの話を止めるために懇願する。彼もこの数日で知ってしまったのだ、ケルシーの異常なまでの話の長さを。

 

「まあ細かい所は全く分からんが、人が自らの力で引き出せるような物ではない、という事は分かるぞ。その点で言えば神秘も似たような物だからな」

 

「確かに、アーツとは源石無くして存在し得ない物であり、人のみでどうにか出来る物ではない。では、その神秘とやらは一体どういう物なんだ?」

 

「うーむ……簡単に言ってしまえば上位者と呼ばれる存在の力や、それが齎した力、と言うのが適切なのだろうか」

 

狩人は顎に手を当て、云々と唸りながら適切な言葉を探していく。

 

「ほう」

 

「ま、どんな原理でその効果を与えてるのだって疑問に思うものが多くてね。実際詳しい事は知らん。知りたければ私以外の上位者にでも聞いてみると良い。もしかしたら教えてくれるかも知らんぞ」

 

神秘とは、読んで字の如く。神の秘めたる力なのだ、そんな力を人間が理解し得る事は不可能であろう。それに、狩人は学者でも何でもなく、ただの狩人であったのだから使えるのならば細かい事なぞ気にもしないのだ。

 

「人間には理解しえない説明をされて脳がパンクしてしまいそうだな。そもそも、君以外の上位者とは会えない、という前提があるのだがな」

 

「ふっ、それもそうか。さて、明日の作戦行動の準備の方はどうかね?」

 

「問題なく進んでいる。いくら小規模な作戦であるからと言って油断や準備を怠って良いわけではない、作戦に参加する各自にはそれぞれ綿密な準備をするようにと通達している。君はこんな所で油を売っていて良いのか?」

 

狩人がケルシー達に協力と宣言してから早くも1週間が経過しており、数日前、恐らく2.3日前には実力確認と称して模擬戦に参加していたし、何ならトントン拍子で作戦に参加することが決まっていた。

 

「私か?何も問題はない。必要な物は全て手元にある」

 

「その必要な物があるように見えないという事には何も言わない方が良いのだろうな」

 

ケルシーの指摘はごもっともであり、今の彼は狩装束以外には特にこれといった武器は持ってないように見えるのだ。実際、持ちはしてないが狩人に許された*謎次元収納に入れてるだけで使う武器は全てそこにある。あれ、実際難しく考えたらよく分からないよね。

 

「そうだな、そうしてくれ。と言うか、自分で言うのもアレなのだがこんな奴を作戦に参加させて良いのか?」

 

「数日前の訓練の際に君も参加した時に実力は見させて貰った。君の実力は実際の戦闘に参加しても十分に活躍が見込める程にある事を確認した。それに、私たちに協力してくれるのだろう?」

 

「あぁ、友人の手助けをするのは当然の事故にな。さて、ケルシー殿はそろそろ休憩から戻った方が宜しいかと思うぞ。この船の実質的指導者である彼女を支えれるのは君なのだ、こんな奴に構うくらいなら彼女の方に行きたまえ」

 

「……テレジアに言われて休憩に来たんだ……」

 

「おや、指導者直接の命であったか。ならば私から言うことは……まて、この数日貴殿の姿をチラホラ見かけたが、寝ているのか?」

 

「その質問には黙秘させて貰う」

 

狩人の寝ているのかと言う疑問に黙秘をもって答えたケルシー。この数日の彼女の動きとその反応を見て寝ていない事を確信。目下目標をこのどうしようもないワーカーホリックを寝させることに設定した。

 

「よーし今からでも寝たまえ。遅くはない。人間寝ないと活動に支障をきたすぞ」

 

「まだ私には—」

 

「ええいやかましい!引き摺ってでも部屋にブチ込んで寝させてやる!」

 

この後、ケルシーにプンスカ小言を言いながら引き摺っていく見慣れない人物の姿を見かけた者が多数確認されたらしいが、過労によって引き起こされた幻覚を見たと診断され数日間の休みを言い渡されたらしい。

 

 

 





*某赤い彗星
今放送されているガンダムのアニメにてTwitterなどを賑わせているオリチャー発動マン。だからあれ程オリチャーの実行はやめておけと……。

*7週目ローレンス。
正式名称、初代教区長ローレンス。
ブラッドボーンのDLC、オールドハンターズに登場するボスの一体。仕様である周回を重ねるたびに敵が強くなっていく、という恩恵を存分に受けた結果、7週目(カンスト)において最強のボスなのではとまことしやかに囁かれる存在。
ちなみに作者はまだ7周もしてないので対面したことが無い。
友人の狩人さんに聞いた所、硬い、痛い、何より第二形態で出す溶岩に爪先が当たったら死ぬ、と言っていた。こわ。

*謎次元収納
ゲームやった事あったら、見た事ある人なら分かるだろうけども。
狩人の格好ってあってポーチくらいなんすよね。けどいつでも何処でも拾った武器とか出し入れ出来るんすよ。
……やはり狩人共は元から上位者だった?(違う)

狩人、テラの大地ではどの武器を使うか。

  • ノコ鉈でギコギコしよう。
  • 月光の聖剣でドカァーン!!!!と。
  • 漢のロマン、パイルバンカーで。
  • 弓wでw獣wにw……あ、人間が相手?
  • ルドウイークの聖剣で全員轢き潰そう。
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