……あぁ、貴公等か。
世話をかけさせてすまないな……だが、貴公等の助力ほど心強いモノはない
どうか、あの男をよろしく頼む──偉大なる同胞たちよ……
その場にいる全ての者は再び己の足で再起したアッシュの炎を纏うその姿に釘付けとなっていた。
彼の纏う残り火の放つ熱がジュッ!と音を立てて彼の鎧にこびりついた自身の血と流血のカヴョールが敷かれた雪の悉くを跡形も無く溶かし去る。
「──やれやれ、君もタルラのことを言えんな。二人揃って自分のことを軽く見積もり過ぎだ」
兜の内から健在であるアッシュの声が発せられ、我に返った追放者達の間に緊張が走る。
「……っダメよアッシュッ!!そんな体で動いちゃ……!?」
彼らが得体の知れぬプレッシャーに身動きが取れないのに対し、アリーナは我に返った瞬間に体が動いていた。
アッシュは隻腕となり多量の出血で意識が朦朧としているであろう体を酷使して尚も自分を護ろうとしてくれている。
けれどそんな瀕死の状態で彼らに敵う筈が──
彼に駆け寄ろうとしたアリーナだったが、彼女の声に応えるかのようにアッシュの体に変化が現れ始める。
半ばから先を失っていた右腕の切断面から手折れそうなほどに細い
──焼け爛れ黒ずんだ手甲に覆われた右腕に
アッシュの身を包む残り火が徐々にその勢いを弱め、鎧の内へと引いてゆく。しかし、逃亡騎士の黒鉄の鎧と襤褸の外套は未だ熱を帯びたままであり、周囲を火の粉が舞い続けている。
──カチャリ
アッシュが一歩、踏み出す。
「あ……」
アリーナに歩み寄り、彼女の肩に手を置いたアッシュ。
赤熱する手甲は不思議と熱くなく……まるで陽の光に当たっているかのように暖かかであった。
「無事か?」
「そ、それはこっちの台詞よ!貴方は──」
「大丈夫だ、アリーナ。…私はまだ戦える。約束したんだからな…君を守ると」
「貴方一人では無理よ…!」
アリーナをやんわりと後ろに退げ、彼女を庇うように前へと出ようとするアッシュの右手を彼女は両手で掴んで彼を引き留める。
感染者の戦士たちは隙だらけである筈のアッシュとアリーナに攻撃を仕掛けることが出来なかった。
「ば、化物だ……」「リーダー……俺達は顔剝ぎのデーモンって奴に手を出しちまったんじゃ……!?」
「っ!落ち着けッ!奴のアーツだ!俺達はアイツの奥の手を引き出せただけだ!!」
彼らはアッシュを懼れていた。化け物と見紛うのも無理ないことだ。何せ目の前で切断された腕を再生させ、息を吹き返すなど尋常な人間ができるはずが無い業なのだから。
「全く…君は優しい娘だ。……不死である私の命と定命の君の命、秤が下がるのはどちらかは明白だろう?」
「自分をどうでも良いなんて言わないで…!貴方も私も同じ──」
アリーナがそれ以上を言う前にアッシュが肩に置いていた手をアリーナの頭まで持っていきポンポンと軽く叩いたことで彼女は思わず口を噤んでしまう。
「分かっている……私はもう生きることを諦めるつもりはないよ」
アリーナは敵手に向き直るアッシュの眼をじっと見つめた。
兜の奥から覗く彼の焼かれたはずの蒼き眼は追放者達を射貫けるようになっており、彼が本当に負った傷を癒したことを改めて認める。
「本当に動いても大丈夫なの…?」
「無論だとも。だから君は……ハッ…私を置いて逃げる気は無いんだろう?」
アッシュはアリーナに逃げるよう言うつもりだったが、何かを思い出したように笑いながら肩を竦める。
彼女は一人で逃げるつもりが無いのだ。
「……ごめんなさい。私も貴方達と同じみたい」
「みなまで言うな。…ここで待っていたまえ。誰一人君に近づかせること無く──全て片付ける…!」
アッシュがアリーナがそうであると理解しているようにアリーナもまたアッシュが自分の決めたことを決して翻さないことをよく知っている。
どう説得されようと、その意思は固く揺らがない。
──一緒にそうやって生きてきた。
「……ごめんなさい、私のせいで貴方を……痛…!?」
それ以上言わせないとばかりにアッシュは俯くアリーナの額を軽く指で小突いた。
「言ったろう?……私が君を守ると約束したんだ。気にしないでくれ。では……行ってくる」
アッシュはアリーナの手を割れ物を触るような手つきで離させ、ヴェンデッタによって威勢を取り戻したらしい追放者達へと向き直る。
「ハハ…流石だな。同胞を守る為に自分の命すら惜しまないとは。尊敬するよ、感染者の英雄」
「……私は感染者ではない──英雄なんてものでも断じてない」
「何だと…!?」
もうとうの昔に億劫になって言いふらすこともなくなっていたその事実に狼狽するヴェンデッタ。
「有り得ないだろ……非感染者が感染者の為に命を張る筈が無い…!何故だ…!?何故保身に走ることなくその女に尽くせる!?」
「理由はあるとも……至ってシンプルなものがな」
──それはずっと私の傍にあった。気づくことに随分とかかった想い。
不死人として、灰として…私は多くのモノを取りこぼし、喪ってきた。
人間性、心を通わせた者達、そして…心
失うことを怖れ、何度も数えきれぬ死を重ねる内に無情にも失くしてしまったモノたち。
そして私自身も抗うことを諦め、いつしかその喪失を受け入れるようになっていた。
けれど──
「アリーナは私の友だ。これ以上の理由などあるものか」
タルラやアリーナから“人”としての生き方を
イーノやサーシャ達からは未来へと紡がれる希望が確かに存在することを
──
私が失ってきたモノと私に無かったモノを彼らが与えてくれた。彼等のおかげで今の私が在れる。
彼らに
──あぁ、お父様…お父様…
──…あぁ、ダメだ…俺の、俺の太陽が、沈む……
──ありがとう、お前に会えて…本当によかったよ
──なぁ、お前、無事でいろよ。学院の真似事も楽しかったぜ…
──貴公、我が友よ…無事、使命を果たしたまえよ
かつての私が何の苦も無く乗り越えてきた彼等との別れ。
今の私ではそれを思い起こそうとするだけでも己の無力さや悔恨の齎してくる嗚咽に耐えられなくなっていた
そんな私が目の前で彼等を失ってしまえば、私は──
──あんな思いをするのはもう御免だ…!
「──もう、殺させはしない……奪わせもしない…ッ!」
獣の唸るような声色でアッシュが右手で虚空を掴むように握り拳を作る。
その時、その焼け爛れた手甲に覆われた人差し指に火の粉が意志を持ったかのように集まり形を成した。
それは瞳を模った赤い宝石の嵌められた指輪であった。
追放者たちは足を竦め、アッシュの姿だけに視線も意識も釘付けとなっていた。
──両目が赤く光り輝き、逃亡騎士の兜のスリットからその眼光が漏れ出るその
(壊すことと殺すことしかできなかったこの手で…ッ!彼等の未来を!!)
今度こそ──ッ!
赤目となったアッシュは眼を一層強く輝かせ、大地を踏みしめる両足に力を込める。
「──絶対に守り切ってやるッ!!」
再開戦の火蓋は彼の手によって切り落とされた。
アッシュが地を蹴ったことで積雪が爆ぜ、雪煙が巻き上がる。
「は、速…ぐぁっ!?」
赤目の眼光が深紅の残光を残すほどの速度で流れ者に肉薄したアッシュがタックルし、間髪入れず飛び膝蹴りを相手の顔面にかます。
──“太陽の光の槍”よ
飛び上がったアッシュの右手に“太陽の光の槍”が現れ、それを逆手に持った彼は槍を杭を打ち込むように流れ者の脳天に突き立てる。
グウィンの太陽の雷でもって為された竜狩りの戦神の奇跡“雷の杭”──銘打つならば“太陽の雷の杭”。
岩のごときウロコを持つ古竜を殺すことに特化されたそれは人を殺すには十分すぎる威力であった。
──一人
流れ者が絶命し、その手から落ちた棍棒を掴んだと同時に着地したアッシュは対装甲歩兵を次の獲物に定め、距離を一息に詰める。
「!?く、来るなァー!!?」
その懇願が聞き入られることはなく、振るわれた棍棒が歩兵の頭部を捉え地面にめり込まんばかりの威力で叩きつけられた。
──二人
一瞬で前衛を二人葬られたと遅れて気づいた追放者の間に鳴りを潜めていた恐怖が再び蔓延してゆく。もはや彼らは本来の目的を忘れていた。今や彼等の怒りも、憎悪も、ただ赤目のアッシュだけに向けられていた
しかし、狩られるだけに甘んじはしないと猛る者もいた。
「ぬりゃぁッ!!」
いち早く気を取り戻したブッチャーが得物である斧をアッシュに振りかざす。
対するアッシュは用済みとなった棍棒を投げ捨て、空となった両手にソウルの蒼白い粒子が集まり──緋色に染まる。
「もらったぁッ!!」
しかし、ブッチャーに気を取られていたアッシュの背後を取った術師が炎を凝縮させたアーツを放出し、爆炎がアッシュを襲った。しかし、苦悶の声も地面に倒れる音も聞こえてこない。爆発の余煙で姿が見えないが──アッシュはまだ立っている。
ブッチャーは勢いを殺すこと無く斧をそのまま黒煙の中にいるアッシュへと振り下ろす…!
ガキィィンッ!!
だがその一撃は煙の幕を引き裂いた二振りの剣によって受け止められ、その衝撃で完全に黒煙が吹き飛びアッシュが姿を晒す。
「「!?」」
ブッチャーと術師の目が驚愕に見開かれる。炎の爆撃を直撃したはずのアッシュは全くの無傷であったのだ。
(有り得ねぇ!確実に当てた筈だろうが……っ!?)
アッシュの背後に立っていた少年はソレに気づくことができた。
──アッシュの背にへばり憑いていた半透明の蒼白いヒトガタに。
彼は自分の目がおかしくなったのかと気を動転がさせるがアッシュが全くダメージを負っていない理由はそのヒトガタが受けたのだしか考えられない。
それに悠長に考える時間をアッシュが与えることも無い。
「ぐぉぁ…!?」
アッシュは握りしめていた二刀でブッチャーを押し返す。
彼はただ目の前の敵を排除することを一心であり、ソウルから引き出せた得物は何でもよかった。
故にアッシュは今手にしているその刀身を黄金の雷と蒼き魔力で彩る剣たちが彼の持ち得るものではないことに気づいていなかった。
──“守護者の大剣”と“監視者の大剣”
その剣たちは彼が旅をすることなかった火継ぎの舞台となった地に在った者達の得物だった。
アッシュは双剣を地に叩きつけ、その反動で体を一回転させながら大きく宙へと飛び上がり、ブッチャーの巨体を雷と魔力の刃が二刀両断。
──三人
物言わぬ骸となったブッチャーから目を離したアッシュが術師にターゲットを移す。
「っ…!」
左に握る“監視者の大剣”を水平に構え体を沈めませたアッシュ弧を描くように雪上を滑り術師の首を刈り取らんと剣を敵の首へと──
「これ以上好きにはさせねぇよ…ッ!」
しかし“監視者の大剣”が術師を捉える直前に割り込んだヴェンデッタの焔の刃によって剣が弾き飛ばされる。弾かれ宙を舞った“監視者の大剣”は役割を終えたとばかりに火の粉となって地に落ちる前に霧散していった。
「拳刃隊!全員前衛加われっ!」
「「「「了解!」」」」
壊滅した前衛に後方に待機していた拳刃兵達が参加しアッシュへと向かっていく。
後方に残っている情熱上級術師と弓兵援護も未だ潰せていない以上、囲まれれば相手の独壇場…二の舞だ。
アッシュは自身に向けて放たれたアーツと矢をバク転で回避しつつヴェンデッタ達と距離を離す。
一人一人相手取ろうにも相手がそれを許してはくれない
──ならばまとめて薙ぎ倒すまで
“守護者の大剣”を手放し、アッシュは己の足元に新たに顕れた“煙の特大剣”と“ヨームの大鉈”に手をかける。
彼の手を介し流れ込んだ残り火によって、剣と大鉈がその姿を変えていく──
灼熱の焔を纏った二刀を引き抜いたアッシュが突撃する。
走り込み迎え撃つヴェンデッタに身体の前に罰点に構えた剣と大鉈を振りぬき、さらにそこから舞い踊るような連続の回転攻撃で取り囲もうとする拳刃兵達を薙ぎ払う。
特大武器の二刀流から絶えず繰り出される一度でも被弾すれば致命傷必至の怒涛の猛撃を彼らは避け、往なし、得物を犠牲に凌ぐことがやっとであり近づくことすらできない。
遠距離からの援護がアッシュを捉え、確実にダメージを受けているにも拘らず、彼は怯まず、手負いの獅子のように暴れ続ける。
攻防を繰り広げるアッシュ一人の孤軍と感染者の戦士たち。
そんな中、アッシュの猛攻が止んだ。“煙の特大剣”を徐に地面に突き刺したからだ。
敵を前にしての無意味な行動、疲弊したと見た拳刃兵が一斉に地を蹴りアッシュにジャマダハルを突き出す。
──その動作を知る者はアッシュに突っ込んだ彼等を愚かな奴だとせせら笑うだろう
耳鳴りのような不快な高音とともに剣が禍々しい光を放つ。
「っ!?待て!行くなッ!!」
「何……ガァァァッ!?」
──七人
ヴェンデッタの制止も虚しく“煙の特大剣”の巻き起こした焔の衝撃波で二人の拳刃兵が消し飛び、指示が間に合ったのこりの二人も剣から生みだされ、アッシュの周囲を渦を巻くように放出された多量の火球に巻き込まれ火だるまとなった。
アッシュの眼光が強まり、地を力強く踏みしめ、二刀をかち合わせた彼が天に炎の波動を伴った咆哮を上げ、土くれと周囲に転がっていた命であったモノを吹き飛ばす──!
──それは
(皆……やられちまったか…ハハ)
咆哮によって再び鎧の内から炎を噴出しだしたアッシュが繰り出した爆炎を発する二刀の叩きつけの衝撃に耐え切れずに無様に転がるヴェンデッタ。
前衛はもはや彼一人となった。
しかしこんな劣勢になろうと彼等の目的はアッシュの赤目の輝きに霧のように霞んで思考に浮かび上がることはない。
一人のエラフィアを殺しさえすれば彼らの復讐は果たされる。だというのにそれを思い出すことが能わないのだ。
──アッシュを倒さぬ限りは
「…化け物が……ッ!」
粘りつく血に塗れた口を開き呪詛を吐くように罵倒を放つが、耳にすら届かなかったのかアッシュは反応することなくその赤目を爛々と輝かせ、無常にも次の攻撃の体勢に入る。
「ぐぅっ……」
振り下ろした特大剣と大鉈を地面にめり込ませ、限界まで高まった筋力に物を言わせ強引に引き抜いた衝撃でぶちまけた土砂の弾丸による追撃がヴェンデッタを襲う。
精疲力尽となり、判断が遅れたヴェンデッタは回避し損ね、当たり所が悪かったのか地面に伏したまま微動だにせず、立ち上がる気配は無い。
──……八人
「カルム!?……お前ェッ!!」
「リーダーを守れ!」
戦闘不能となった自分達の仲間を護るべく残った術師と弓兵……碌に武器を振ったこともないであろう非戦闘員までもがアッシュに立ちはだかる。
なんと涙ぐましく、感動的な絆であろうか。
──だが、無駄な足搔きだ
アッシュが両腕を身体の前に交差させると“煙の特大剣”と“ヨームの大鉈”の刃と彼の周囲を火の粉が取り巻き渦を形成してゆく。
アッシュへと感染者達が一丸となって放ったアーツと矢が放たれるが炎の渦呑み込まれ、彼へ届く前に消失した。
「クソ……ッ!」
「化け物め……!」
炎の嵐そのものと化したアッシュが地を蹴り──
「……ごめん、皆……私達もそっちに──」
──炎が彼らの全てを喰らい尽くした
戦闘が終了し沈黙が場に流れ始めると、彼が嵌めていた指輪──“赤目の指輪”と“ゴダの守護指輪”が砕け、彼の逃亡騎士兜から漏れ出ていた深紅の眼光と背後霊が薄れ、消失する。
そして砕けた指輪の欠片達が右腕に──漆黒の手甲に吸収され、最後には手甲自体も火の粉となって彼の内へと溶け消えた。
辺り一面焦土となった中心でアッシュはゆっくりと首を動かす。
周囲にあるのは人だった炭の塊や焼け焦げた骸だけだ。動く者は一人たりともいない。
……十…七人
(全て…殺した筈だ。いや、気を緩めるな。常に不測の未来を予測しろ…!)
まずは伏兵が残っている可能性を潰す為にも“敵意の感知”を──
(……敵意の……感知…?)
何だ、その奇跡は…?そんな奇跡を私は知らない。いやそもそもソレが奇跡であると何故私は分かった?何故──
「ぐ…ぅぅ…!?」
アッシュが幾ら自問してもその答えが出るはずも無く、僅かな気のゆるみから張りつめていた精神が瞬く間に解けていき、剣と大鉈を手から滑り落した彼は力なくその場に崩れ落ちた。
「アッシュ!?アッシュッ!!?」
(あぁ……アリーナ…)
しかし、今のアッシュにとってその疑問は視界の端に映ったアリーナの姿に比べれば些末なことだった。
あぁ、そうか……アリーナは無事か……良かった…
この血に汚れ切った手で私は君を守り通すことができたのだな…
「……こんな私でも……誰かを護ることが……」
此方に走ってくるアリーナの姿がトドメとなり、睡魔が津波のごとく押し寄せてきたが、アッシュには平時ならば取るに足らないそれに抗う気力すら残っておらず、その意識を手放さざるを得なかった……
あとがきの時間だ
遅かったじゃないか…(自虐)
祝!主要キャラであるアリーナ生存!ここまで漕ぎ着けれて嬉しいです。
読み直すたびに原作が無慈悲すぎるって実感しましたね
……今回でダークソウル2のタグを回収させてくれたブツの数々で色々察した方もいるかもしれませんが…そういうことです。本格的な登場はたぶん1章からを予定しております。つまり今回は体験版ということ。スミカ・ユーティライネンです(´・ω・`)
次回…パトリオットの主観の幕間になるかな…?
ある程度の構想練れてるんですが下書き切れちゃったんですよねHAHAHA…
書きたい構図ばっか書いてるからこうなるので気をつけましょう。何事も計画的に!
はやくアーミヤに会わせてやりたいなァ……
良ければ感想評価、お気に入り登録を宜しくお願いします(金のスカラベ