経営難の沼田病院、6病院が継承方向 感染症などの医療機能 群馬

星井麻紀
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 経営が悪化し、医療機能を維持することが難しくなっている国立病院機構沼田病院群馬県沼田市)の今後のあり方を議論する利根沼田地域保健医療対策協議会が29日、同市内で開かれた。沼田病院が現在担っている医療機能は、地域にある他の六つの病院が引き継ぐ方向で調整することが決まった。

 沼田病院の問題で協議会が開かれるのは2回目で、地域の首長や医療関係者らが参加。大部分が非公開で行われた。

 県などによると、会議では8月下旬~9月上旬に県が地域の6病院に行ったアンケートの結果を公表。沼田病院が担っている医療機能のうち、一定の施設や大型の設備が必要な「感染症」と「へき地医療」を代わりに担う意思があるか聞いたところ、「感染症」は2病院、「へき地医療」は3病院から前向きな意思表示があったという。

 また、「救急」「災害」「がん」など、ほかの機能についても、6病院で引き継ぐことでまとまったという。

 会議では、「(病院のあり方について)そろそろ結論をだしていくことも必要」「病院が廃止となった場合、(跡地を)ほかの病院が利用することができればよい」などの意見が出たという。

 今後、12月にも開かれる次回の協議会で、6病院が機能を引き継ぐために必要な支援をとりまとめたうえで、国立病院機構本部や国、県に意見書を提出して求めていく方針だ。

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この記事を書いた人
星井麻紀
前橋総局
専門・関心分野
ロシア、平和、自然保護、まちづくり