公認会計士として働き始めて10年、企業の監査や税務相談に明け暮れる日々を送っていました。数字を追い、クライアントの事業を支える仕事にやりがいを感じていましたが、どこかで「もっと社会に直接貢献したい」という思いが芽生えていました。
そんなとき、親戚が営む介護施設の経営難を耳にしました。話を聞くと、資金繰りや制度の複雑さに悩んでいる様子。公認会計士として何か手助けできるかもしれないと考え、介護の世界に飛び込んでみることにしました。
最初は未知の領域でした。介護保険の仕組みや報酬体系、補助金の申請方法など、専門用語の嵐に圧倒されました。
しかし、監査で培った分析力を活かし、施設の財務状況を整理することから始めました。収支の見直しやコスト削減の提案、さらには新たな資金調達の方法を模索。あるとき、介護・障害福祉事業の経営に強い公認会計士・税理士・行政書士のネットワークに出会い、彼らのアドバイスを受けながら、親戚の施設を立て直すことができました。
利用者さんの笑顔やスタッフの安心した表情を見たとき、数字の向こうに人の人生があることを強く感じました。この経験がきっかけで、私は介護事業の支援に特化することを決意しました。
公認会計士として、介護事業所の経営を財務面から支える仕事は、単なる数字の管理を超えた意義があります。
今では、介護事業者からの相談が私の日常です。公認会計士としての専門性を活かし、事業者が安心して利用者に向き合える環境を整えることが私の使命だと感じています。
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