この一連の騒ぎについて多くの韓国メディアが、韓国社会の反中感情が危険水位に達したと報じている。
通信社『連合ニュース』は、該当店の方針は完全に「人種差別」であり「民事訴訟の対象になりうる」という法曹界の意見を紹介し、「ソウルが真のグローバル都市になるためには嫌中感情を克服しなければならない」といった識者の意見を載せた。
一般人に広がる嫌中感情
ネットメディア『ノーカットニュース』は、この事件と相まって最近Xで広がっている「ノーチャイナ・ゾーン行動指針」を批判的に紹介している。その行動指針とは、1、訪問した店に中国人がいるかを確認する。2、店に中国人がいたら席を立つ。3、「ノーチャイナ・ゾーン」を実践する店をオンラインで共有し支持する、などといった内容だ。
同時に同メディアは、「高まっている韓国内の嫌中ムードに対する積極的な政治・社会的介入と自浄が必要だ」と専門家の意見を紹介した。
中央紙の『韓国日報』は、「9月末に実施された“中国人団体観光客ノービザ入国”を機に嫌中感情が広がっており、極右勢力と国民の力党などがこのような現象を主導している」と説明した。
いずれも社会で広がりを見せる嫌中感情を批判的にとらえているのだが、そうした記事に対するネットユーザーのコメントを見る限り、人々はまた違う見解を持っているようで興味深い。
「私も中国人はお断りだ。うるさすぎるし、どこでもタバコを吸うので韓国人のお客さんを寄せ付けなくしている」
「自由主義国家における自営業者が自分の店の方針を決めただけなのに、なぜ区庁長が乗り出すのか? 共産党なのか?」
「大林洞、永登浦区の中国人密集地域では『韓国人立ち入り禁止』を掲げた店が多いが、そういう中国人業者のことはなぜ制裁しないのか?」
「共に民主党(城東区庁長は共に民主党所属)よ、しっかりしろよ。自国民より中国人が優先か!」