画像の出典:ChatGPTにより ledge.ai が生成
自由民主党広報は2025年10月24日、公式X(旧Twitter)アカウントで「高市早苗総裁の画像や映像をAIで生成し、あたかも本人が登場しているかのように装った偽広告が出回っている」として注意を呼びかけた。
投稿では「これらの広告は高市総裁および自由民主党とは一切関係ありません」と明記し、「アクセスしたり、個人情報やカード番号を入力したりしないようご注意ください」と警告。信頼できる情報は党の公式ウェブサイトやSNSのみから発信していると強調した。
画像の出典:自民党広報のXへの投稿
投稿について、偽情報が海外のSNS上で拡散しているとAFP通信などが報じている。投稿では「高市首相が外国人を大量国外追放する省を設置した」と虚偽の内容が記され、英語を中心にXやFacebookで900万回以上閲覧されたケースもあったという。実際にはそのような省庁や政策は存在せず、小野田紀美経済安全保障相が担当する「外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣」職も、外国人排斥とは無関係の任務とされている。
高市氏をめぐっては、国内外で複数の偽情報が同時期に拡散しており、生成AI技術を利用したディープフェイク広告やSNS投稿の影響が懸念されている。自民党は今後も、公式アカウントから正確な情報を発信していく方針を示している。
一般ユーザーが真偽の判断に苦慮──高度化する生成AIが見分けを難しくする
今回の偽広告拡散は、一般ユーザーが映像の真偽を見極めることの難しさを改めて浮き彫りにした。近年、動画生成AIの表現力は急速に向上しており、2025年10月発表のOpenAI「Sora 2」など最新モデルはライティングや質感、口形と音声の同期まで自然だ。本件で特定のツールが使われた事実は確認されていないが、識別表示や透かしが欠落・削除された生成映像は、視覚情報のみでの判別を困難にする。
実際、本件の偽広告はニュース番組のレイアウトやテロップ様式を模倣し、QRコードなどの要素と組み合わせて“本物らしさ”を演出していた。SNS上では「どこまでが公式情報か分かりにくい」との声が広がり、生成物の明示(表示義務)や、悪用時の罰則・通報ルートの明確化、プラットフォーム側の検知・削除体制を求める意見が相次いでいる。