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- 柏対広島 ルヴァン杯を制し歓喜する広島の選手たち。前列左からGKチョン・ミンギ、ジャーメイン、ジェルマン、川辺、塩谷、佐々木、アルスラン、木下、ジュニオール、新井、後列左から中野、東、中村、荒木、GK大迫、中島、山崎、加藤、前田、田中聡(撮影・江口和貴)
<YBCルヴァン杯:柏1-3広島>◇1日◇決勝◇国立競技場
サンフレッチェ広島が柏を3-1で下し、3年ぶり2度目の優勝を飾った。「サンフレッチェ」の名前の通り“三本の矢”で勝負を決めた。前半にセットプレーから3得点。MF中野就斗(25)のロングスローを起点に2点、MF東俊希(25)の直接FKも飛び出した。守っても22年優勝時と同じDFの“三本の矢”塩谷司(36)佐々木翔(36)荒木隼人(29)が最終ラインを固め、柏の反撃を1点に食い止めた。優勝賞金は1億5000万円。MVPは先制点を挙げた荒木が選ばれた。次は天皇杯との2冠に挑む。
歓喜の優勝セレモニー。ティファニー製の銀色に輝く大きなトロフィーを抱いたのは、チーム最年長の塩谷だった。12月で37歳。チームを引き締める“重し”となる33番がまた1つ大仕事をやってのけた。「勝ち切れたのは大きい。広島に昨年新しいスタジアムができてクラブの規模が少しずつ大きくなっていく中で、もっといいクラブにしていくために必要なタイトルだった。これを取れたのは非常に大きかった」。
譲れない一戦だった。攻守において“三本の矢”がキーワードとなった。前半の3ゴールが飛び道具なら、守っても荒木を真ん中に塩谷が右、佐々木が左に並ぶ3バックが立ちふさがった。序盤は柏ペースだった。「1対1で負けない」を合言葉に高い対人能力を発揮。相手に主導権を握らせなかったことが、飛び道具3発につながった。
1週間前のリーグ戦ではリーグ最少失点の堅守のチームが、下位の横浜にまさかの0-3という完敗。この国立決戦に向け、選手間ミーティングを開きチームの士気を高めた。同じ36歳の佐々木は「最後はシオ君がまとめてくれた。経験ある選手たち、外国人選手も含め、あーいった会話がチームをいい方向に向けてくれる」と明かした。
塩谷は日本代表でも活躍。UAEの強豪アルアインで18年クラブW杯決勝でRマドリードとも対戦し、世界的名手クルトワから頭でゴールまで決めている。21年に広島へ復帰しても衰え知らず。双璧を成す佐々木をしても「異次元の人」だという。3年前と同じ3バックを送り出したスキッベ監督もまた「36歳だが、彼らは常に充実したフィットネスがある。ここ何年も高いレベルを見せてくれている。それと同時に(荒木)隼人がすごく伸びている。Jリーグでは一番のDF選手たちだ」と称する。
広島の強さとは端的に言えば守備の堅さ。GK大迫も含めJリーグ随一のメンバーがそろう。塩谷は「それぞれの特長が分かっているし、こういうふうにやれば守り切れると分かっている」と言う。11月は4強に残る天皇杯も控え、2冠の可能性が広がる。「もちろんそこも狙います。1試合、1試合全力でやるだけだと思います」。“三本の矢”は折れない-。【佐藤隆志】
◆サンフレッチェ広島 1938年(昭13)に東洋工業として創部。68年メキシコ五輪代表に松本育夫、桑原楽之、小城得達を輩出。その後マツダとなり、今西和男総監督とオフト監督により強豪クラブの基礎を固める。91年にJリーグ正会員となり現在の名に。日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ=矢」を合わせた造語で、広島にゆかりの深い戦国武将毛利元就の故事に由来し、「三本の矢」を意味する。クラブカラーは紫。ホームタウンは広島市。ホームスタジアムはエディオンピースウイング広島。J1優勝3回、ルヴァン杯優勝2回。
【ルヴァン杯】広島が3年ぶり2度目の優勝! 柏を3-1で下す/決勝詳細