中国でいま、大学の卒業証書の偽造が問題となっています。私たちは、偽造業者の1つに接触。驚きの言い分が聞かれました。
厳しい学歴社会で知られる中国。その中国でいま、卒業証書の偽造を請け負う業者が蔓延っています。
記者
「中国のSNSでは、大学卒業が難しくなっても『諦めないで』というコメントとともに、京都大学や慶応大学など日本の有名大学の“卒業証書”がアップされています」
「試験に合格できなくても卒業証書を手に入れることができます」
「1人で悩まずに私たちに相談してみて」
業者はこのほかにも複数あり、アメリカやイギリスなどの大学の証書にも対応するという業者も。中国で外国の大学に進学する若者は増加していて、留学生の数は毎年100万人以上にのぼります。留学するも卒業できなかった学生らを主なターゲットにしているようです。
卒業証書の偽造は、中国でも罪に問われるもので、日本では私文書偽造罪にあたります。
私たちは偽造業者の1つにメッセージを送ってみました。すると…
記者
「30秒ほどで返信がありました」
試しに、大阪大学で卒業証書をつくることは可能かと尋ねると、すぐに返信が。作成には名前と生年月日、性別、希望する卒業時期などの情報が必要で、料金は日本円でおよそ7万円。3日から5日あれば、手元に届くといいます。
さらに業者が作ったという“卒業証書”の見本も送ってきました。直接、話を聞いてみると。
卒業証書偽造業者(電話)
「(Q.問題ないのですか?(偽物と)バレませんか?)多くの学生が就職活動に使っています。『就職できた』と連絡をくれた学生もいます。学校から発行された卒業証書と見た目はまったく同じです」
私たちが日本メディアであると明かすと、業者は開き直ったように自分たちの行動を正当化しました。
卒業証書偽造業者(電話)
「やっている人は多くいます。あなたが必要ないなら、これ以上、話す必要もありません。私たちは購入意思のある客だけを相手にしています。(Q.一生懸命勉強して合格した人たちに悪いと思いませんか?)コネでいい仕事につけた人がいる一方で、実力があっても就職できない人がいることについては、なぜ言わないんですか?そういう問題こそ、報道して解決すべきでは?」
“卒業証書”の偽造について、大阪大学は。
大阪大学
「本学では偽造防止措置として、本学固有の透かしを施している。偽造業者が存在するという事実は、教育機関の信頼を損なうだけでなく、社会的信頼を著しく揺るがしかねない行為だ」
今後はデジタル証書を導入するなどの対応も必要になってくるとしています。
教育機関の信頼が揺らぎかねない卒業証書の偽造行為。早急に対策を講じていく必要がありそうです。
いま話題の記事
見つかった娘(14)の遺体には「身を守れ」と父が願い伝えた“長袖・長ズボン”「1羽じゃかわいそう」中3・喜三翼音さんが家族に残した“生きた証”
目の前で母親殺され…息子は27歳に 主婦殺害事件は未解決で25年 アパートはあの日のまま 現場検証のため家賃300か月払い続ける
「インフルにかかる人・かからない人の違いは?」「医師はどう予防?」インフルエンザの疑問を専門家に聞く【ひるおび】
雑居ビルで白骨化した遺体発見 見つかった場所は30年前から関係者以外立ち入れない5階エレベーターホール
「彼女から告白を受けていた」26年前の未解決事件、逮捕された安福久美子容疑者は被害者の“夫の同級生” まさかの人物に夫は「事件の前年に…」【news23】
秋の園遊会 首脳会談終わりの高市総理も駆けつけ 今年は「洋」の装いで 愛子さま佳子さまは“おそろい”の深紅色
「体の中が見たい」15歳少女の快楽殺人 数々のサインは見逃された 加害元少女は今
「あんな微罪で死ぬことはないだろう…」逮捕直前にホテルで命を絶った新井将敬 衆院議員「この場に帰って来れないかもしれないけども、最後の言葉に嘘はありませんから」【平成事件史の舞台裏(28)】
注目の記事
思春期中学生の10人に1人 朝起きられないのは「怠け」ではない~中高生に増える起立性調節障害~「当事者親子の声」

恒星間天体「3I/ATLAS」まだ“真の姿”を見せていない可能性…原因は「宇宙線による日焼け」か 太陽系外から飛来した天体の謎

「骨が折れやすい難病」9歳の少年 YouTubeで出会った“憧れの先輩” 骨が折れても――始まった挑戦と、亡き母の思い

【独自】旧統一教会の"財産移転先"天地正教とは 「弥勒菩薩は文鮮明氏」宣言から濃くなった教会の色...過度な献金要求を元信者が証言 二代目教主「乗っ取られた」旧統一教会の見解は【実態取材・前編】

生徒4人に1人がサッカー部 全国大会常連校で起きた〝裸で土下座〟 『いじり』が遠因ないし原因 発生リスクの高い集団とは 調査報告書がまとまる 熊本

「すごい話題の宝庫」元新聞記者が限界集落で新聞社 地域密着の小院瀬見新聞「すばらしい過疎地」発信 富山・南砺市

「彼女から告白を受けていた」26年前の未解決事件、逮捕された安福久美子容疑者は被害者の“夫の同級生” まさかの人物に夫は「事件の前年に…」【news23】

骨が皮膚を突き破るほどの衝撃で襲われた 南陽市職員がクマ警戒中にクマに襲われる ケガは右手開放骨折の重傷と判明(山形)

「話したい」場面緘黙症と向き合う高校生「そば部が人生を変えた」部活動を通して克服しようと歩む「悩んでいる人たちの目標地点になれたら」長野吉田高校戸隠分校

娘の遺体を「隠さなあかんと思った」 京都アニメーション放火殺人事件で犠牲・・・女性の母・兄が語った“崩れ去った日常”と悲痛な思い【前編】





