未完の OS「GNU/Hurd」Linux でも BSD でもありません。目標は正式リリース!(いつ?
OtherOS 2025年 9月 23日
Debian GNU/Hurd 2023「img版」を VirtualBox にインストールしてみました
上記ページでも書いていますが、GNU/Hurd とは BSD でも Linux でもない OS のカーネルです。
リチャード・ストールマンによってLinux とほぼ同時期に生まれたにも関わらず、バージョンは今だ 0.9 で正式リリースに至っていません。
最新版の 0.9 は2016年リリースで、公式版のリリースも未定という夢のある OS です。
一般的にはカーネルと言われますが厳密にはマイクロカーネルである Mach とその上で動くサーバー群の Hurd の組み合わせでカーネルのサービスを提供しています(Wikipediaより)
Debian GNU/Hurd はその GNU/Hurd に Debian の成果物をいろいろとくっつけたものです。
先日 Debian 13 がリリースされたことに伴い、Debian GNU/Hurd も 2025年版がリリースされました。
2025年版で amd64 が追加されましたので挑戦しましたが、まともにインストールできませんでしたので、i386 で妥協します。
いちおう、
ですが、なんかものすごく重いです。運がよければつながります。
Debian の公式サイトからできるのですが、トップページから辿る方法がわかりませんでしたので、ダウンロードできるURLを貼ります。
https://cdimage.debian.org/cdimage/ports/
今回は 13.0 のディレクトリの中から、debian-hurd-i386-20250807.img ファイルを取得して、VirtualBox のイメージに変換して遊んでみます。
今回は NETINST でも普通にインストールできるのですが、X とか 日本語環境の構築がクソめんどくさそうだったのでやめました。
X11 の設定をしたことがあればできると思います。
今回は早く使ってみたかったので。
VitualBox の VBoxManage.exe を使います。
"c:\Program Files\Oracle\VirtualBox\VBoxManage.exe" convertfromraw ^
debian-hurd-i386-20250807.img ^
debian-hurd-i386-20250807.vdi
これでできたファイルを VirtualBox のディスクイメージにマウントします。
基本的にはいつもの通りですが、32bit の PAE とか危なそうなのでメモリは 2048MB にしています。
あとネットワークは PCnet-FAST III(NAT) にしています。ブリッジにしたり Intel のものを選択するとうまく起動できませんでした。
ストレージには先ほど作成した vdi イメージをマウントします。
amd64 版をインストールしようとすると USB を 1.1 にしたり、ストレージの「ホストの I/O キャッシュを使う」を無効にしたりしないとインストーラが起動しませんでした。
ログインプロンプトが表示されたら、
ログインID:root
パスワードを入力せずに Enter でログインできます。
そのまま startx で Icewm が起動します。
2023年版では Linux のディストリビューションが手をつないだ画像だったのですが、今回は色気のないものになってしまいました。
怒られたんですかね?
ターミナルを起動すると…
ありゃりゃ US 配列になってる…
X11 の設定で対策するのが正統派なんでしょうけど、めんどくさいので /etc/X11/xinit/xinitrc の「. /etc/X11/Xsession」の前に1行追加します。
setxkbmap -layout jp
これで「Crrl + Alt + BackSpace」で一旦 X を抜けた後、再度 startx すると、キー配列が jp になっていると思います。
これからいろいろやりたいので apt のパッケージリストを取得します。
apt update
少し時間がかかります。「apt upgrade」までやってしまいたいとこですが、ディスク容量が足りません あきらめましょう。
2023年版では ibus-anthy が使えたのですが、今回はパッケージリストに含まれていません。fcitx-anthy を使います。
apt install fcitx-anthy
いろいろ一緒にインストールされると思います。
これで一旦 X を再起動した方がいいかもしれません(忘れた)
したのタスクバーみたいなところにキーボードのマークみたいなのが増えてると思いますので、右クリックして「Cofigure」を選択します。
そこで「+」ボタンを押し「Anthy」を検索して追加しましょう。
こんな感じ。これで「Ctrl + Space」でインプットメソッドが切り替わり、日本語が入力できるようになりますが、入力候補が文字化けします。
apt intsall fonts-noto-cjk
で日本語フォントをインストールしておきましょう。
ただし xterm では日本語入力はできません。uxterm は日本語の入出力ができます。
その前になんか時刻が変です。
root で
dpkg-reconfigure tzdata
を実行して Asia/Tokyo にしておきましょう。
初期状態ではほぼなーんも入ってません。いつもの neofetch をしたいのですが、パッケージが無かったので neowofetch をインストールしました。
カーネルは 0.9、2016年から変わっていません。
メモリ使用量は 213MiB、メチャ軽です。じつはバックグラウンドで apt が動いています。
ディスク使用量は 2.4 GiB、いろいろ余計なものまで入れちゃったから…。もう遊べない。
WEBブラウザは、Firefox、Epiphany、Dillo、NetSurf あたりを試してみましたが、インストールできませんでした。
links2、linksはインストールできますが、日本語が化けます。
lynx、w3m は日本語の表示ができました。w3m-img をインストールすると画像も表示されるようになります。
ただし最適化されないので、でかい画像はでかいまま表示されます。
日本語のサイトを見るときはターミナルは uxterm を使う必要があります。
画像がでかい…
ファイルマネージャーが欲しいよね。でも PCmanFMはインストール出来たものの DBus 関連で起動できず。
ROX-Filer はパッケージがありませんでした。
Thunar がインストールできました。
マルチメディア関係では、なんと VLC のインストールと起動ができました。
しかし、手ごろな音源が無かったので鳴るのかどうかわかりません。
他いろいろインストールしてみようと思いましたが、前回インストールと起動ができた GIMP は今回パッケージの依存関係でインストールできませんでした。
結構そういうの多いです。
プログラミングしてみましょう。Geany がインストールできます。
これでもう開発はばっちりですね。実行画面で日本語が化けますが。
python3 と php で試してみました。python3は最初から入っていて、php は apt でインストールしました。
Java とか知らん。多分無理と思ふ。
apache が apt でインストールできます。
ついでに php も動かします。
やったね。WEBサーバーとしても動きました。
画面はホストの Windows で表示したものです。
Hurd 目標の攻撃とかおそらくないので、最強WEBサーバーの出来上がりです(良い子はマネしないで)
とにかくネットワークがよく壊れます。
以下の症状が出る場合のおまじないです。
そういう時は pfinet が壊れています。以下のコマンドで修復します。
settrans -fg /servers/socket/2
settrans -fgap /servers/socket/2 /hurd/pfinet \
-i /dev/eth0 -a 10.0.2.15 -m 255.255.255.0 -g 10.0.2.2
DHCP は不安定なので固定 IP にして、ゲートウェイも VirtualBox の NAT 用のアドレスを指定します。
大概はこれでなおります。
意外と遊べます。
よく壊れるのは慣れます。
動作も結構サクサクです。
でも物理マシンに入れるのは躊躇われますね。
ハードウェア要件とか厳しそう…。
パッケージの依存関係でインストールできないアプリケーションが多いのがつらいとこですね。
X の設定をゼロから出来る人は NETINSTALL に挑戦するのも面白いと思います。
それだったら、apt upgrade もできてもっと遊べるはず。
ディスクももうちょっと大きくても大丈夫ですし。
まだ 64bit 版に手を出すのは怖いですね。
Debian チームの努力には脱帽です。
Windows、macOS、Linux、BSD 以外の OS を使ってみたい方は是非挑戦してみてください(嘘