メガドライブに出たゲームの中において、通称魔天将軍とまで言われたクソゲー扱いされるRPG。ネットで検索しても、評価は相当ひどいものが多い。
あの「星をみるひと」ですら、一部にはファンがいるというのに。
とはいえ、当時攻略本も無ければネットもない時代に、私が普通にクリアできたことを考えると、そこまでクソゲーではないのかも知れない。
まぁ、シナリオ関連が色々と電波と理不尽さが混じっていてアレなんだけどさ。
なんといってもこのゲーム、売り文句が「このゲームは現実よりリアルだ!」ということなのだが、ファンタジーで現実よりリアルっていわれても、ねぇ。
ネットで拾った、パッケージの画像。色々と売り文句が書いています。

ていうか「リアル」という言葉を「シビア」という言葉に置き換えると、ものすごくしっくりくる。
「このゲームは現実よりシビアだ」・・・・うん、ばっちり。
ゲームバランスも相当シビアなら、ストーリーもシビア。でてくる登場人物が次々と死んでいくというものであり、よくもまあこんなシナリオを作ったものだと思う。
これほどやってて後味の悪いシナリオも珍しいんじゃないかな。しかも死ぬ必然性が全然無いところがすごい・・何故ころたし。
以下、序盤のイベントをまとめてみる。
※病気の王妃様を救うため、薬草取りを依頼される。
しかし、途中山賊に襲われ、身ぐるみをはがされる。
意識を取り戻した時には、王妃様は病気で既に・・・。
※また、主人公に対するヒロイン役、幼馴染の女の子。
旅をする理由は、行方不明の兄を探すため、なんだが・・・次の町であっさりと見つかる。
で、このマチス並の馬鹿兄貴、「幸せの学習」といういかにも怪しげな宗教にハマっている。
名前が妙にリアルな気がするが、きっと気のせい。ううん、知らないから絶対そう!
さて、その宗教の施設に忍び込んで、捕まる主人公。
その兄、何を思ったか主人公を助け出すも、途中で敵に見つかる。
主人公、兄を見捨てて逃げる。
再び施設に入ると、動かない兄が牢屋に打ち捨てられている・・・・。
※また次の村では、若い娘の生贄を欲しがる魔物がいる。
その生贄に選ばれた娘の恋人が仲間になって、魔物退治へ行くことに。
しかし魔物のところにたどり着いたが、時既に時間切れ・・・・。
こんな感じで、なんというか、救われないシナリオが最初から最後まで続いていく。
よくもまぁ、こんなプレイしてて憂鬱になるイベントばかり作るもんだ、ほんと。
Ω<「様々なイベントがゲームを盛り上げる!」
心の声<「憂鬱なイベントばかり続いてプレイヤーの心が折れそうです」
このゲームの最大の特徴は、主人公のレベルがそのエリアでの適正レベルを超えると、ダンジョンだろうと地上だろうと、雑魚敵が一切出なくなってしまうというもの。
つまり、次のエリアが厳しいから、経験値と金を貯めてから行こう、という手は使えない。
まぁ、現実的に考えれば、確かに楽勝の敵をちまちまいじめて経験になるわけもないし、まして主人公がそんなカツアゲみたいなマネをしちゃいかんってことですかね?
Ω<「このゲームは現実よりリアルだ!」
心の声<「リアルじゃなくてもいいんで、もう少しバランス考えて下さい」
キャラクターの移動速度はそれなりに速いし、確かに弱い敵といちいち出会うのはうざったいので、一概にこのシステムを否定するものではないのだが、このゲームにおいて問題となるのは、敵が出なくなるまでレベルをあげて、次のエリアに行って敵と戦うと瞬殺されるくらい強い敵が雑魚で普通に出てくること。
次の町に行ってそれなりの装備を整えて、なんとか勝てる敵が出たらそいつで経験値を稼いで、勝てない敵に出会ったら逃げるか全滅か、セーブ・ロードを繰り返しながら、地道に1つずつレベルをあげ、金を貯めてさらに装備を整えていくしかない。
レベルアップと装備変更によるステータスの上昇は見た目の数字以上にダメージに反映されるため、最初はこんな敵どうすりゃいいんだ、みたいな感じに思えても、最後には何とかなるという。
例として、最初のエリアから次のエリアに行った際の、デスロックという雑魚敵。
攻撃力がバカみたいに高く、最初はあっさりとKOされる。しかし、レベルをいくつか上げると、ちゃんと耐えられる攻撃力になる。
Ω<「迫力ある戦闘シーンを実現!」
心の声<「こいつら・・・・本気だ」
ま、全滅してもセーブですぐにやりなおせるゲームならでは、だよなぁ・・・。これがパスワード方式だったら多分クリアする気力が失せていたかもしれない。
あとは、そうだなぁ・・・。
このゲーム、忍者を仲間にできるんだが、この忍者を仲間にするためにこなすイベントがすごい。
どんなイベントかというと、分身の術を使ったら、分身が勝手に外に出歩いて、酒場で無銭飲食して働かせられているというもの。プレイヤーが代わりに金を払って事なきを得るという。
うーむ・・・こう2行で書くと全然すごくない気がするけど、なんというか、この理不尽さは実際にプレイした人だけがこう、なんじゃそれ、というか・・・あまりのシナリオの不条理さに呆然。
分身が勝手に出歩くって、お前の分身の術はドッペルゲンガーかクローン生み出すのか?
Ω<「このゲームは現実よりリアルだ!」
そしてラスボスについて・・・。
ラスボス戦直前、主人公はラスボスに操られてしまい、ヒロインや、一緒に戦った子竜などと戦闘シーンになり、皆殺しにします。さすがにこれを見たときはもう唖然としましたね・・・。
また、このゲームのラスボスというだけあって強いはず、と思いきや。
「ソールのいかり」というアイテムを使って主人公の攻撃力を上げると、3ターンでKOできます。
多分どの中ボスよりも楽勝。ラスボスが一番弱いゲームってのも珍しいかと。
結論として、このゲームの根幹は、この言葉に集約されるんだと思う。
Ω<「RPGの常識を突き破ったストーリー展開」
このゲームは既存の王道RPGに対しての反発、というのが企画の根本にあり、シナリオ、バランス等あらゆる点でベクトルが逆の方向を向いている、ということだと思う。
だが、反発するならするでいいのだが、ただ表面的にお約束を裏切りました、とだけやられてもプレイヤーは全くゲームについていけない。そこにはプレイヤーが納得できるだけの理由を示すべきであり、それはつまり世界観について確固たる背景や軸が必要なのであり、また同時に一歩下がってゲームとして見た場合、プレイヤーから見てシステム・シナリオがどうなのか・・・ユーザー目線が全く配慮されていない、ということである。
一つだけ良い点を上げるとすれば、これだけシナリオもゲームバランスもめちゃくちゃなのに、バグらしいバグはほとんど見当たらない。ちょっと意外かも知れないが、デバッグ担当にだけは敬意を表するとしよう・・・。
最後に、プレイ動画を紹介する。

これを最後まで見る人は忍耐力が高い、とだけ述べる・・・・〆
あの「星をみるひと」ですら、一部にはファンがいるというのに。
とはいえ、当時攻略本も無ければネットもない時代に、私が普通にクリアできたことを考えると、そこまでクソゲーではないのかも知れない。
まぁ、シナリオ関連が色々と電波と理不尽さが混じっていてアレなんだけどさ。
なんといってもこのゲーム、売り文句が「このゲームは現実よりリアルだ!」ということなのだが、ファンタジーで現実よりリアルっていわれても、ねぇ。
ネットで拾った、パッケージの画像。色々と売り文句が書いています。
ていうか「リアル」という言葉を「シビア」という言葉に置き換えると、ものすごくしっくりくる。
「このゲームは現実よりシビアだ」・・・・うん、ばっちり。
ゲームバランスも相当シビアなら、ストーリーもシビア。でてくる登場人物が次々と死んでいくというものであり、よくもまあこんなシナリオを作ったものだと思う。
これほどやってて後味の悪いシナリオも珍しいんじゃないかな。しかも死ぬ必然性が全然無いところがすごい・・何故ころたし。
以下、序盤のイベントをまとめてみる。
※病気の王妃様を救うため、薬草取りを依頼される。
しかし、途中山賊に襲われ、身ぐるみをはがされる。
意識を取り戻した時には、王妃様は病気で既に・・・。
※また、主人公に対するヒロイン役、幼馴染の女の子。
旅をする理由は、行方不明の兄を探すため、なんだが・・・次の町であっさりと見つかる。
で、このマチス並の馬鹿兄貴、「幸せの学習」といういかにも怪しげな宗教にハマっている。
名前が妙にリアルな気がするが、きっと気のせい。ううん、知らないから絶対そう!
さて、その宗教の施設に忍び込んで、捕まる主人公。
その兄、何を思ったか主人公を助け出すも、途中で敵に見つかる。
主人公、兄を見捨てて逃げる。
再び施設に入ると、動かない兄が牢屋に打ち捨てられている・・・・。
※また次の村では、若い娘の生贄を欲しがる魔物がいる。
その生贄に選ばれた娘の恋人が仲間になって、魔物退治へ行くことに。
しかし魔物のところにたどり着いたが、時既に時間切れ・・・・。
こんな感じで、なんというか、救われないシナリオが最初から最後まで続いていく。
よくもまぁ、こんなプレイしてて憂鬱になるイベントばかり作るもんだ、ほんと。
Ω<「様々なイベントがゲームを盛り上げる!」
心の声<「憂鬱なイベントばかり続いてプレイヤーの心が折れそうです」
このゲームの最大の特徴は、主人公のレベルがそのエリアでの適正レベルを超えると、ダンジョンだろうと地上だろうと、雑魚敵が一切出なくなってしまうというもの。
つまり、次のエリアが厳しいから、経験値と金を貯めてから行こう、という手は使えない。
まぁ、現実的に考えれば、確かに楽勝の敵をちまちまいじめて経験になるわけもないし、まして主人公がそんなカツアゲみたいなマネをしちゃいかんってことですかね?
Ω<「このゲームは現実よりリアルだ!」
心の声<「リアルじゃなくてもいいんで、もう少しバランス考えて下さい」
キャラクターの移動速度はそれなりに速いし、確かに弱い敵といちいち出会うのはうざったいので、一概にこのシステムを否定するものではないのだが、このゲームにおいて問題となるのは、敵が出なくなるまでレベルをあげて、次のエリアに行って敵と戦うと瞬殺されるくらい強い敵が雑魚で普通に出てくること。
次の町に行ってそれなりの装備を整えて、なんとか勝てる敵が出たらそいつで経験値を稼いで、勝てない敵に出会ったら逃げるか全滅か、セーブ・ロードを繰り返しながら、地道に1つずつレベルをあげ、金を貯めてさらに装備を整えていくしかない。
レベルアップと装備変更によるステータスの上昇は見た目の数字以上にダメージに反映されるため、最初はこんな敵どうすりゃいいんだ、みたいな感じに思えても、最後には何とかなるという。
例として、最初のエリアから次のエリアに行った際の、デスロックという雑魚敵。
攻撃力がバカみたいに高く、最初はあっさりとKOされる。しかし、レベルをいくつか上げると、ちゃんと耐えられる攻撃力になる。
Ω<「迫力ある戦闘シーンを実現!」
心の声<「こいつら・・・・本気だ」
ま、全滅してもセーブですぐにやりなおせるゲームならでは、だよなぁ・・・。これがパスワード方式だったら多分クリアする気力が失せていたかもしれない。
あとは、そうだなぁ・・・。
このゲーム、忍者を仲間にできるんだが、この忍者を仲間にするためにこなすイベントがすごい。
どんなイベントかというと、分身の術を使ったら、分身が勝手に外に出歩いて、酒場で無銭飲食して働かせられているというもの。プレイヤーが代わりに金を払って事なきを得るという。
うーむ・・・こう2行で書くと全然すごくない気がするけど、なんというか、この理不尽さは実際にプレイした人だけがこう、なんじゃそれ、というか・・・あまりのシナリオの不条理さに呆然。
分身が勝手に出歩くって、お前の分身の術はドッペルゲンガーかクローン生み出すのか?
Ω<「このゲームは現実よりリアルだ!」
そしてラスボスについて・・・。
ラスボス戦直前、主人公はラスボスに操られてしまい、ヒロインや、一緒に戦った子竜などと戦闘シーンになり、皆殺しにします。さすがにこれを見たときはもう唖然としましたね・・・。
また、このゲームのラスボスというだけあって強いはず、と思いきや。
「ソールのいかり」というアイテムを使って主人公の攻撃力を上げると、3ターンでKOできます。
多分どの中ボスよりも楽勝。ラスボスが一番弱いゲームってのも珍しいかと。
結論として、このゲームの根幹は、この言葉に集約されるんだと思う。
Ω<「RPGの常識を突き破ったストーリー展開」
このゲームは既存の王道RPGに対しての反発、というのが企画の根本にあり、シナリオ、バランス等あらゆる点でベクトルが逆の方向を向いている、ということだと思う。
だが、反発するならするでいいのだが、ただ表面的にお約束を裏切りました、とだけやられてもプレイヤーは全くゲームについていけない。そこにはプレイヤーが納得できるだけの理由を示すべきであり、それはつまり世界観について確固たる背景や軸が必要なのであり、また同時に一歩下がってゲームとして見た場合、プレイヤーから見てシステム・シナリオがどうなのか・・・ユーザー目線が全く配慮されていない、ということである。
一つだけ良い点を上げるとすれば、これだけシナリオもゲームバランスもめちゃくちゃなのに、バグらしいバグはほとんど見当たらない。ちょっと意外かも知れないが、デバッグ担当にだけは敬意を表するとしよう・・・。
最後に、プレイ動画を紹介する。
これを最後まで見る人は忍耐力が高い、とだけ述べる・・・・〆