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「現場の要望にスピーディーに応えられた自負はある」今季就任の城島健司CBO、小久保監督との「タッグ」と未来のソフトバンクを語る

2025.10.31 18:08(Updated:2025.10.31 18:08)

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 今年就任したソフトバンクの城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO、49)は、小久保裕紀監督(54)と日々、コミュニケーションを取りながらサポートした。チームは5年ぶりの日本一を達成。一方で、「未来のホークス」を見据えて様々な布石を打ってきた今季を城島CBOに振り返ってもらった。(聞き手=久保安秀)

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 ◇   ◇   ◇

 ―CBOとしてスタートしたこの1年の総括をお願いします。
 今年、ホークスに戻ってきたわけではなく、もう4、5年になる。徐々に仕事も増えて、役職も少しずつ責任のあるところになりながら、CBOというフロントで権限を持つ立場になった。現場もそういう状況、立場を分かってくれて、温度差とか戸惑いとかっていうのは(今年のスタートから)全然なかった。小久保監督とも野球の話をしていく中で、現場のトップとフロントのトップという役職があったから、物事がスピーディーに進むようになった。

 ―苦しいシーズンを勝ち抜き、CSもギリギリの戦いを制して日本一にたどり着いた。
 2025年の今年、2024年を勝ったっていうのは完全に小久保監督の手腕であって、正直僕の手柄では全くない。この組織をつくっていったのは、もう何年も前の先輩たち。育成とかドラフト、補強でチームをつくった。そこに小久保監督が毎日采配を振るって勝利に導いた。先輩たちがやってきたのが、今やっと実を結んだ。

 ―城島CBOの仕事は未来のホークスにつながっている。
 その通り。僕の今やってる仕事が身を結ぶのは、ドラフトで獲得した選手たちが順調に伸び、活躍した時でしょう。コーディネーター制度がしっかり定着して、1軍から4軍までの風通しが良くなって、選手へのコーチング、コーチへのコーチングもしっかりできて、やっと僕の仕事が少し実を結ぶ。

 ―3年後 5年後 10年後のホークスが大きな実を付けるために、今種をまいている。
 地域貢献だったり、ファンサービス、オフのイベントなども選手会にお願いする。なぜこういうことをしなければいけないのかを伝える。今こうやってお客さんが球場に入ってたくさん応援してもらっている。それが、やっぱり先輩たちが積み重ねてきたもの、伝統となって、今にこうなっている。ひょっとしたら、またお客さんが入らない時代も来るんだよっていうこと。お客さんが少なかったり、(ホークスが)弱かった時代を知ってる監督とフロントにいる僕らがそういうことを知ってるということは、価値観を共有する意味で大きい。悲しい過去ではありますけど、強みだと思うんですね。そこからチームが強くなって、お客さんが入って、これ逆かもしれないですね。お客さんが入るようになったらチームが強くなったかもしれないし、チームが強くなったから、お客さんが入ってくれるのかもしれないけど、今この状況はやっぱり自分たちがこの1年、2年勝ったからじゃないんだよっていうのをこうしっかり伝えるのも、僕の仕事だと思います。

 ―ホークスの歴史を紡いでいくのも大切な仕事だ。
 1999年に初優勝しましたよね。あの時グランドにいたのは、根本(陸夫)さんが獲得して育ててくださった選手たち。そこで采配を振るったのが王さんなんですね。適材適所で人を使って采配を振ってその日の勝敗を積み上げたのは、王さんですけど、あの人材を集めたのは間違いなく根本さんなんですね。それを今、僕と小久保さんがやっている。だから、僕の答えというか、実はまだ結んでないです。

 ―一方で、現在の強さが未来に引き継がれる。現状へのアプローチもあった。
 今年で言うと、現場の要望にスピーディーに応えられたんではないかなという自負はあります。今年でいうと開幕の時は想定していなかった長谷川スキルコーチ、伴メンタルコーチのベンチ入りでしょう。例えば、大きな組織だと要望があって、会議から承認、実行と1週間、日かかってしまうかもしれない。野球のスケジュールは毎日、進んでいるので、選手の入れ替えがある。アイデアをもらって、次の日にGOを出せたっていうのは、小久保監督が僕に話してくれて僕がすぐにその会議にかけて、翌日実行できた。1週間後だったら、状況が変わったかもしれないし、手遅れになったかもしれない。日々いろんなことが起きているので、監督とはシーズン中から来年のこと再来年のこと話しますし。人材っていうのはすぐできないんで、アクシデント、イレギュラーなことにいかに素早く対応、解決できるか。そのために僕がいると思っている。

 ―試合の結果やプレーを見ながら、(トレードや補強ポイントの)決断を迫られることも出てくる。
 僕がシーズン中に球場で野球を見る機会が少なくなりました。正直言えば、ほぼ見てないです。外国人の獲得であったり、アママチュアスカウトとの情報交換であったり、スポンサーさんとの付き合いだったりっていうのも、まさにそれが僕の今の仕事。開幕戦ともう優勝が決まる直前、クライマックスシリーズ、日本シリーズは全部見ますけど、それぐらい。筑後は2軍から4軍までいるんでね。筑後ではゲームを見たり、その練習を見たり。選手が120人いるってことは、コーチもそれに合わせただけいます。もちろんスタッフも多いですし、データ分析もあるので人も機械もたくさん必要。その連携だったりチェックだったりっていうのはやっぱり多くなりますよね。

 ―小久保監督、つまり現場の要望に対応するには普段のやりとりが必要だ。
 小久保監督とのそのコミュニケーションっていうのは、その都度取っている。何かあれば電話がかかってきたりとか、ドームなら必ず毎日いるんで。僕も報告があれば必ず監督にも話すし。「監督はいつも孤独だ」ってよく王会長が言ってました。僕が常勤する前、たまに来ると、「工藤のとこ行けよ」とかって言われて。工藤さんのところに行ったら、怒られるし。でも王会長が「監督は孤独なんだ。行って文句を言われるだけでいいから行ってこい」っていうのをよく言われてたんですよ。それがよくわかるような気がします。例えば弱みをコーチにも見せられないし、愚痴も言えないし。小久保監督っていうのはすごく強い方。でもやっぱり僕にだけ、僕にしか話せないこともたくさんある。今年はやっぱりそれが多くなった気がしますね。監督室で話したり、電話で話すこともある。例えば「なんかありますか」「なんもないよ」って言うことがあっても、試合後、必要なことが出てくる。

 ―小久保監督に多くの選択肢を提案することもある。
 例えば今年、柳田がけがする前に山本(恵大)の状況がいいっていうのは、監督と話してて。(結果的には山本の支配下契約は)柳田がけがしたからだったんですけど、その前から監督の頭の中のイメージには山本っていう選手が今こういう状況でいいんだと。で、支配下もありますよっていう話をしてたタイミングもあったと思うんですね。こういう準備の話はなくなることもあるんだけど、事前に話すこともいっぱいある。ピッチャーの状況だったり、まあデッドラインのトレードだったり、支配下にするしないの問題もあります。予定や予想されることは常に話しているような感じですかね。

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