日産「アリア」が改良控え受注停止中。高価格&SUV化した新型「リーフ」登場では依然厳しい…?
日産の高級BEV「アリア」が苦戦中
2020年7月に発表された「アリア」は、日産初のクロスオーバー電気自動車(BEV)です。 【画像】新型「リーフ」と現行「アリア」の内外装を写真で見比べる(100枚) 発売当初は、65kWhのバッテリーを搭載する標準モデルと「e-4ORCE(4WD)」の2種類でしたが、2021年には、予約注文限定の特別仕様車「リミテッド」が発表され、66kWh(B6)および91kWh(B9)の2つのバッテリー容量に加え、2WDとe-4ORCE(4WD)の駆動方式を組み合わせた4つのパワートレインが選択可能となりました。 これにより、多様な顧客ニーズに応じた選択肢が広がり、発表当日からわずか10日間で約4000台の予約注文を受けたことも話題となりました。
さらに、2024年には「アリアNISMO」をはじめ、「B6 e-4ORCE」「B9 2WD」「B9 e-4ORCE」「B9 e-4ORCE プレミア」という、通常のカタロググレードが揃って発売されました。 日本市場にアリアが登場してから4年が経過していますが、現在の販売状況はどうなっているのでしょうか。
新車効果も薄れ、関心は新型「リーフ」に
ある日産の販売店担当者は、現在のアリアの販売状況について次のように話します。 「アリアへの問い合わせは、販売開始当初に比べてかなり減少していると感じています。 発売当初は話題性もあり、多くのお客様から問い合わせが集中し、納車まで1年ほどお待ちいただいた方もいらっしゃいました。 現在は2026年にマイナーチェンジを控えているため新規の受注を停止していますが、受注停止前の納期はおおよそ2か月〜3か月程度でした。 現在寄せられるご質問の多くは、価格や電気自動車そのものに関する内容です。 アリアの販売価格は659万100円からとなっています。国の補助金制度を活用することで最大89万円、エコカー減税で4万8500円を初期費用から抑えることができますが、それでも電気自動車に対する不安や、初期費用の高さについて理解や同意が得られにくい状況があると感じています。 さらに、2025年6月には『リーフ』のフルモデルチェンジが発表され、リーフに関心が移ったことも、少なからずアリアの販売状況に影響しています。 そのため、現状のアリアは発売当初のような活発さはなく、比較的落ち着いていると受け止めております」