■「時をよむ」　論説委員室から　読んだ瞬間、タイムスリップした。　「毎日食べているもの。生きるのに欠かせないのに、どこでどう作られて食卓に届いているのか、まったく見当がつきませんでした……」　東京の大学生が「農業体験」を志望した理由を記した…

■神里達博の月刊安心新聞+　今年1月に埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故は本当に痛ましいできごとだった。たまたま通りかかったトラックが巻き込まれ、関係者の懸命な努力にもかかわらず、ドライバーの命を救うことはできなかった。　現在、現場では大規模…

「あちら」が立てば、必ず立たない「こちら」がある。少子高齢化の日本で、社会保障に簡単な解は存在しない。現役世代の負担を抑制しつつ、私たちが安心できる制度を維持するのは狭い道だ。　医療機関や介護施設は、サービスの値段（報酬）を政府が決めていて…

米中の対立は世界にとって最大級の不安定要因である。緊張関係が完全に解きほぐされたとは言えないにせよ、緩和に向かっている点は歓迎すべきだろう。　きのう韓国・釜山でトランプ米大統領と習近平（シーチンピン）・中国国家主席が会談した。ふたりの対面は…

米国はチェスを戦い、中国は囲碁を戦っている――。広く知られる、キッシンジャー氏による比喩である。米中国交正常化の立役者である元国務長官は、二つの大国の戦略性の違いについて、自らの回想録でじっくりと分析している▼チェスと囲碁はどう違うのか。い…