【広がる生成AIとロボットの融合】
引用ポストにある記事を読んで感じた事を、だらだらと書きます。(長文です)
生成AIとロボットの融合は、単なる「自動化の進化」ではなく、制御工学とソフトウェア工学の融合点を作り直す動きだと感じます。
これまでロボット制御は「事前定義されたパラメータに基づく最適化」に留まり、タスク変更には個別インテグレーションを要しました。
ところが、生成AIがコード生成や動作モデル生成に関与することで、制御ロジック自体が動的に再構成可能なシステムへと変わりつつあります。
特に産総研の「モーション生成LLM」やSchneiderの「Automation Manager」の事例は興味深く、両者ともコードの静的生成からモデル駆動生成(Model-driven Generation)への移行を示しています。
前者はロボットモーションの幾何モデルを生成AIが文脈的に生成し、後者はPLC制御コードを自然言語レベルで再構築している。つまり「動作仕様そのものを自然言語で再定義できる」時代が見えています。
一方で、ここには本質的な課題もあると思います。
生成AIによる自動コード生成は「挙動の正確性と再現性」を保証しづらい。従来のMBSE(モデルベースシステムズエンジニアリング)が前提としていたデターミニスティックな検証体系では追い切れない、確率的制御が生まれます。
安全クリティカル領域では、生成AIによる出力を検証可能なインタプリタ層で包み直す設計思想が不可欠になるでしょう。
それでもなお、この変化は“現場エンジニアがAIと共同で制御設計を行う”という新しい実務形態を生むと思います。
たとえば、LLMがオペレーションコードを生成し、エンジニアがそのロジックを即時シミュレーションで検証する。従来1週間かかった制御立ち上げが、1日単位で回る世界です。
これはもはや自動化ではなく制御設計プロセスそのもののUX改善といえます。
今後、生成AIがCPSの“C側”だけでなく“P側”に踏み込み、ロボットの物理モデルをリアルタイム更新する段階に入れば、「プラントやロボットが自ら最適化する」フェーズに突入します。
制御の世界でようやく、AIが「チューニングを自動化する」領域に届き始めたと感じました。
Quote
とき@engineer
@toki_engineer
生成AIとロボットの融合を実例を交えて紹介した、非常に面白い記事でした! monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/25