武装駅逓(ぶそうえきてい) ─ とじられた世界の手紙屋さん ─

夢河蕾花

そうして僕は世界をひらく

 まだ見ぬ世界は、まぶたという薄皮一枚でとじられている。

 指先一つで思い描ける一生涯がそこにあって、だから、僕はゆっくりと己の生くるべく道をこじあけることにした。

 ──この世界にやってきたとき、僕はそう思っていたことを、はきと覚えている。



 僕の仕事は、端的に言えば手紙を届けることである。

 手紙──というのは、あくまで形式的な名前だから、時にはそれが人の護衛であったり、重要文書の護送だったり、金品の輸送であったりする。

 だから、その「手紙」を横奪しようとする輩も当然いて、僕たちは武装をして仕事に取り掛からざるを得なかった。


 故に、僕らはこう呼ばれる。

武装駅逓ぶそうえきてい」と──。


 これは、、ちょっぴり物騒な手紙屋さんたちの日々を描く物語である。

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