教育
2025年10月31日 12時12分  8面

山口大が来年度から授業料2割増、谷澤学長「正式なプロセスを経た」【山口】

記者会見する谷澤学長
署名を手渡す中村さん(いずれも山口大で)

学生有志は反対の署名提出


 山口大(谷澤幸生学長)は、来年度の入学生から授業料を国立大の標準額である年間53万5800円から約10万円増となる64万2960円とすることを決定した。学生や教職員から決定過程を巡って反発の声が強まっていたが、谷澤学長は30日に開いた記者会見で「正式な意思決定プロセスを経たもので撤回することはない」と答えた。


 2005年度に文部科学省令で標準額が決定されて以来、東京大など大都市圏を除く地方国立大では初の引き上げ。上げ幅は同省令で定める上限の20%。対象は来年度入学の学部生と、27年度入学の大学院修士課程。在学生は対象外だが、学部から修士課程へ進学する場合は値上げ後の金額が適用される。


 谷澤学長は値上げの目的は学生の教育環境の整備だとし、背景には04年度の国立大の法人化以降、国からの運営交付金が年々減少していることや、物価高騰、施設の老朽化による多額の更新費がかかること、国立大に付属する病院の赤字を挙げた。


 値上げによる増収分はWi-Fi環境の整備や空調の更新などに優先的に充てる。初年度分の増収は1億6000万円、4年後には7億7000万円を見込んでいる。


 決定プロセスについては部局長会議や教育研究評議会など「学内の正式な手続きを踏んだ」と強調。在学生への周知に関して常盤キャンパスは現地で、吉田、小串の両キャンパスではオンラインで学生への説明会に加え、インターネットで意見を募って声を聞いたとした。一部の入試の試験後の授業料値上げの決定については来年度の教育環境整備のため、不可避であったと釈明した。


 会見後、学生有志の会代表の中村悠璃さん(人文学部4年)が訪れ、谷澤学長に「学生の声に耳を傾けてほしい」と4931筆の値上げ反対の署名を手渡した。


 報道陣の取材に中村さんは、学生への説明会は周知不足で、参加者が少なかったことや有志で提出した値上げ白紙を求める要望書への回答が一度もなかったと指摘し「学生と教職員の声を聞かず、適切なプロセスを踏んでいない。一連の騒動を受け、山口大の信頼は地に落ちた」と憤った。

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