アスクルへのサイバー攻撃、ハッカー集団が闇サイトで犯行声明…盗んだと主張の一部データ公開
事務用品通販大手のアスクルが身代金要求型ウイルス「ランサムウェア」による攻撃を受けた問題で、ロシア系とみられるハッカー集団が闇サイト上で同社に対する犯行声明を公開したことが30日、セキュリティー関係者への取材でわかった。同社から盗んだと主張する1・1テラ・バイト分のデータの一部も公開しており、顧客とのやり取りなどが含まれているとみられる。 【写真】アサヒビールへのサイバー攻撃でも、闇サイト上に犯行声明が公開された
アスクルの広報担当者は読売新聞の取材に「犯行声明は把握しているが、詳細は確認中」としている。
セキュリティー関係者によると、犯行声明とデータは同日夜に公開された。身代金の有無や交渉期限などの情報は確認されていない。
攻撃を仕掛けたと主張しているのは、ハッカー集団「RansomHouse」。2022年頃から活動が確認されている。各国の大企業を標的に、ネットワークに侵入し、データを窃取する手口で知られる。
ランサムウェアに詳しい情報セキュリティー会社「S&J」(東京)の三輪信雄社長は「データには顧客の情報などが含まれているとみられ、深刻な事態だ。同様のことはどこの企業でも起きうる」と警鐘を鳴らしている。