「書く」を愉しむことが苦しい【強迫性障害】
書いては消して、また書いて。
何が原因かはわからないけれど、とにかく納得いかない。
書いた文字が少し歪んだだけで、どうしても気になって書き直してしまう。
頭では書き直しても無駄だとわかっていても、心が納得してくれない。
今回は、私が「書くこと」にまつわる強迫性障害の体験のお話と
そこから少しずつ抜け出すために実践している対処法をお話しします。
同じような悩みを持つ人に少しでも参考になりましたら幸いです。
【「書く」を愉しむことが苦しい】
私が強迫性障害を発症したのは中学生のときでした。
ホワイトボードに書いてある友人の文字があまりにも綺麗で羨ましくなったのを覚えています。
それから、「綺麗に書こう、綺麗に書こう」と意識するようになりました。
それが引きがねになったのか。はたまた、元々完璧主義だった性格のせいなのか。
私は、ノートに書く文字を納得するまで書き直し続けるようになりました。
もちろん、授業の板書は間に合わず。
ノート提出のある教科は自分の文字が綺麗じゃないと思い込んで提出するのがすごく恥ずかしい気持ちでいっぱい。
テスト勉強も自分の文字に納得できず、1日1ページも進まないことも多々ありました。
文字なんかよりもテストの点数の方が何倍も大事なので泣きながらルーフリーズに殴り書きすることもありました。
【強迫性障害だと気づいたきっかけ】
高校生の時の授業中、一時間前の授業でノートに書いた1文字がどうしても気になって仕方ありませんでした。
「確認したい」この思いしか頭になかったと思います。
でも今の授業もきちんと受けなければいけない。
ましてやこの授業も綺麗に書かないと納得しない自分に心底疲れてしまいました。
そこでようやく、おかしいなと気づいたのです。
どう考えても気づくのが遅かったように思いますが、自分のなかでは普通のことだったので気づけず。
親に相談して病院に行って「強迫性障害」と診断されました。
そんな私が、強迫的に文字を書き直してしまう自分を少しずつ受け入れるために、
私が実践して効果を感じたことを4つ紹介します。
【対処法①:「書く」という動作を朝に行う】
授業中、いきなり書き始めるよりも朝に一度「書く」動作を行うことで手や頭を慣れさせます。
今日の文字はどのような調子なのか。
日によってはとてもうまく書ける日もあったので、調子を確認して書くことに慣れる練習をします。
「今日の字の調子」を確かめる感覚で書くことで、
授業中や仕事中に「うまく書けるかな」という不安を減らせました。
【対処法②:強迫行為をした回数を記録しておく】
今日は何回確認したのかを正の字で記録しておきます。
次の日にはなるべくその行動を減らせるように意識づけを行うのです。
数字で見ると、自分の時間をどれだけ使っているかが可視化され、
“意識的に減らしていこう”という前向きな気持ちが芽生えました。
【対処法③:リングノートはなるべく買わない】
いちばんひどいときは、リングノートのページを破いてしまう行為が多発した時があったので
それからはリングノートをなるべく買わないようにしています。
たやすく破けそうなノートは買わない、ルーズリーフも簡単に捨てることができてしまうため
極力買わないようにしています。
物理的に“破けないノート”を選ぶだけでも、無意識の行動を抑えられました。
【対処法④:ノートの外見を装飾する】
お気に入りの表紙にシールを貼ったり、ペンを揃えたり。
小さな工夫ですが、「最後までこのノートを使い切ろう」と思えるモチベーションになります。
“書くこと”へのプレッシャーが、少しずつ“愛着”に変わっていく感覚でした。
ノート自体を自分好みにアレンジすることで、書くことへの億劫さを軽減させようという目論見です。
このノートは諦めずに最後のページまで使い切ろう、というけじめにもなります。
【“書くこと”とどう向き合っていくか】
いかがでしたでしょうか?
強迫性障害にはさまざまな症状があります。
今回は「書くこと」に焦点を当ててお話ししましたが、
同じように悩んでいる誰かが、少しでも心を軽くできるきっかけになれたら嬉しいです。
いつかは満足に、そして苦しむことなく文字を書けるその日まで
きちんと向き合って、葛藤しながら過ごしていこうと思います。



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