総務省の衛星放送に関する有識者会議は29日、超高精細映像の衛星放送であるBS4Kなどの在り方について、取りまとめ案を発表した。BS4Kを手掛ける在京民放キー局系5社の厳しい経営状況を指摘した上で「ビジネスモデルの再検討の必要性」を打ち出し、4Kコンテンツについて放送とネット配信を組み合わせた収益確保など多面的な展開を提言した。
BS4Kは、政府主導で2018年から本放送を開始。取りまとめ案では、BS4Kを運営するキー局の状況について、BS4Kへの視聴者の接触率が低く、広告収入が極めて少ないまま推移しており、「費用回収も不可能な状況」と説明した。
世界的には4Kコンテンツの「放送・配信の垣根を越えた運用が進んでいる」と指摘。BS4Kについて「衛星放送を収益の柱」としつつも、配信を前提に収益を拡大すべきだとして「多面的・複線的な展開が有効」とした。
キー局5社では、総務省の認定が27年1月に期限が切れ、更新時期を迎えるのを前に放送からの撤退論が浮上。BS-TBSの伊佐野英樹社長は29日の定例記者会見で「ビジネスモデルとして厳しい局面に来ている。どういう電送路で4Kコンテンツを伝えるかは現在議論中」と語った。日本テレビの柴田岳副社長も27日の同局の定例会見で「コンテンツメーカーとして、4Kの撮影技術をどう残すかを考えた時、ネット配信は選択肢の一つ」と話した。【諸隈美紗稀、平本絢子】
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