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移民と社会

日本に住む外国人が増え、日本人にとっても外国人住民にとっても暮らしやすい社会をどう作っていくのか――。国内外の現場から伝えます。

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残業断る日本人 嫌がらぬ外国人 「彼らがいたから会社続けられた」

外国人労働者について語る「湯沢AI」の湯澤知章社長=群馬県大泉町で2025年9月10日、川上晃弘撮影
外国人労働者について語る「湯沢AI」の湯澤知章社長=群馬県大泉町で2025年9月10日、川上晃弘撮影

 群馬県大泉町では多くの外国人が働いているが、そのコストは年々高くなっていく。それでも彼らを雇う理由は何なのか。経営者の語る実情は切実だった。

 「結局、いつの間にか増えてしまったんですよね」

 同町で、自動車座席シートの裁断・縫製などを行う「湯沢AI」の湯澤知章社長(49)はそう振り返る。

外国人政策の見直しが選挙や政策で取り上げられている。住民の2割を外国人が占める群馬県大泉町を舞台に、日本の産業を支える外国人労働者の今に迫った。(全3回の第2回)<技能実習生 「安い労働力」から変化>からつづく

 父の会社で働いていたが2013年に独立した。

 当初は日本人の社員が圧倒的に多く、外国人は数人程度だった。

 しかし、「3K」と言われる製造業に若い日本人は魅力を感じなくなっているのか、いつしか求人を出しても反応はなくなっていった。

 欠員が出るたびに外国人の採用を続けたところ、約50人の従業員のうち、外国人が3分の2を占めるまでになった。フィリピン人やベトナム人の技能実習生が大半という。

 意図的に増やしたわけではない。雇用を巡ってトラブルになったことも何度かあった。優秀な日本人が来てくれたらと思う。

 ただ、その一方で「外国人がいたからこそ会社を続けられた」という感謝の気持ちも湯澤さんにはある。

 同社は経費削減のためにギリギリまで人員を減らしており、取引先からの受注が急激に増えて…

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