残業断る日本人 嫌がらぬ外国人 「彼らがいたから会社続けられた」
毎日新聞
2025/10/29 05:02(最終更新 10/29 05:31)
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群馬県大泉町では多くの外国人が働いているが、そのコストは年々高くなっていく。それでも彼らを雇う理由は何なのか。経営者の語る実情は切実だった。
「結局、いつの間にか増えてしまったんですよね」
同町で、自動車座席シートの裁断・縫製などを行う「湯沢AI」の湯澤知章社長(49)はそう振り返る。
外国人政策の見直しが選挙や政策で取り上げられている。住民の2割を外国人が占める群馬県大泉町を舞台に、日本の産業を支える外国人労働者の今に迫った。(全3回の第2回)<技能実習生 「安い労働力」から変化>からつづく
父の会社で働いていたが2013年に独立した。
当初は日本人の社員が圧倒的に多く、外国人は数人程度だった。
しかし、「3K」と言われる製造業に若い日本人は魅力を感じなくなっているのか、いつしか求人を出しても反応はなくなっていった。
欠員が出るたびに外国人の採用を続けたところ、約50人の従業員のうち、外国人が3分の2を占めるまでになった。フィリピン人やベトナム人の技能実習生が大半という。
意図的に増やしたわけではない。雇用を巡ってトラブルになったことも何度かあった。優秀な日本人が来てくれたらと思う。
ただ、その一方で「外国人がいたからこそ会社を続けられた」という感謝の気持ちも湯澤さんにはある。
同社は経費削減のためにギリギリまで人員を減らしており、取引先からの受注が急激に増えて…
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