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学会トピック◎第65回日本呼吸器学会学術講演会
咳嗽・喀痰の診療GLが改訂、改善乏しい慢性咳嗽へのP2X3受容体拮抗薬が追加
急性咳嗽への対応では、精密検査・治療を要する状態をRed Flagsとして提示も

「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025」の概要について発表した、ガイドライン作成委員会統括委員長の迎寛氏

 2025年4月13日、6年ぶりの改訂となる「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン第2版2025(以下、本ガイドライン)」(日本呼吸器学会)の概要が、第65回日本呼吸器学会学術講演会(開催期間:2025年4月11~13日、開催地:東京都千代田区)のガイドラインセッションで発表された。本ガイドラインは咳嗽部門と喀痰部門からなる。

 咳嗽部門の主な変更点の一つとして、患者対応の流れを示した巻頭フローチャートの変更が挙げられる。「成人急性咳嗽への対応」では、「精密検査・治療を要する状態」についての具体例をRed Flagsとして提示。感染症が疑われる場合におけるテトラサイクリン系抗菌薬の推奨が追加された。また、「成人遷延性・慢性咳嗽への対応」では、患者個別の治療可能な臨床特性(Treatable traits)への介入やP2X3受容体拮抗薬の投与を検討すべき場面も紹介した。

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