「ドライアイス使用」周知不十分 研究棟で学生死亡の徳島大学が緊急会見【徳島】
(徳島大学・ 河村保彦 学長)
「まずは、亡くなられた特別研究学生の方に心から哀悼の意を表し、またご冥福を深くお祈り申し上げます」
28日の記者会見で徳島大学の河村保彦学長らは、男性が見つかった前日、電気設備の点検の為に研究棟が停電していて、普段4℃に保たれている低温室の冷却装置が停止していたと説明。
保管されている試薬の温度上昇を防ぐため、「ドライアイス」31キロが使用されていたことを明らかにしました。
(徳島大学大学院・小暮健太朗 薬学研究科長 )
「低温培養室にドライアイスを入れるということは、本学では通常行っていません」
低温室へのドライアイスの搬入は、亡くなった男性が所属する研究室とは別の研究室の判断で行われて、男性が所属している研究室の学生や教員には周知されず、入り口に注意を促す貼り紙もなく、大学側もその事実を把握していなかったと説明しました。
この事案は10月20日の午前10時半頃、徳島市庄町の徳島大学大学院・薬学研究科の研究棟にある低温室で、特別研究生の男性が死亡しているのが見つかりました。
警察は「ドライアイス」から発生した二酸化炭素が低温室に滞留し、男性が酸素欠乏によって死亡した可能性が高いとみて捜査しています。
低温室に「ドライアイス」が搬入されたのは、停電前日の18日午前9時過ぎ。
31キロの「ドライアイス」が運び込まれました。
同じ日の午後1時過ぎ、男性が研究棟へ入ったのが、入館管理システムで確認されています。
そして翌日19日、午前8時15分頃から16時40分頃まで停電し、20日午前10時半頃、倒れている男性が発見され、その場で死亡が確認されました。