アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』のおかげで皮膚むしり症が治ったよ、って話
皮膚むしり症で悩んでいる人への光明になるかもしれないと思って、この記事を書くことにした。皮膚むしり症は「自力では治しにくい」「症状が落ち着くことはあっても完治は難しい」「専門医のサポートが必須」などと言われている。
そんなことなかったよ。重要なポイントに気づくことさえできれば、皮膚むしり症は完治できる。私の場合、そのきっかけはアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』だった。おかげで私は今、プロの占い師として不安を感じることなく活動できている。もう指先を人前に出すことを恥ずかしいとは思わない自分になれたから。
ちなみに、この記事で言っているアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』とは、2018年4月~2020年3月までテレビ放送された第6期。2023年の映画がヒットしたおかげか、最近はnoteで他の人の記事を見ていても鬼太郎さん絡みの話題がよく出ている気がして、つい嬉しくなってあれこれ拝見している。
今回の記事は、鬼太郎さんへの御礼も兼ねているつもりだ。「本当にありがとうございました!」って気持ちを込めて、あえて作品名を出させてもらうことにした。(この記事の趣旨に関係なく、アニメ自体とてもすばらしかったのでぜひ多くの方に観てほしい。最近はお手頃価格のコンプリートBOXも出ているみたいだから。)
皮膚むしり症はかなりデリケートな話題だし、興味のない人にまで誰彼かまわずオープンにすることでもないと思うので、核心に近づく記事の後半は有料とさせていただくことにする。
前半(無料部分)では、誰が読んでも差し障りないレベルのことをまず話したい。皮膚むしり症は文字どおり「皮膚をむしってしまう」行動を伴うもので、ストレスや抑圧感が原因だとか、発達障害があると発症率が高くなるとか、強迫性障害に近いとか、発症するのは女性が多いとか、ネットで調べるといろんな情報が出てくる。無意識に皮膚をいじる、反復行動として繰り返す(やめようと思ってもやめられない)とも書いてある。
私の経験でいうと、「無意識」って感じではなかった。欲求がグワーッと湧いて、我慢できなくなっていく。何日もそんな欲求を抑え込もうと辛抱した末に爆発しちゃって、それまでの反動によってまた元の木阿弥になってしまう。
私が皮膚むしりを発症したのは10歳のときで、そこから30年近く、ちょっと落ち着いている時期を挟みながらも強いストレスがかかるとぶり返すことを続けてきた。皮膚むしり症は、リスカのような自傷感情はそれほど無くて、子どもの爪噛みと同レベルの行動だとは思う。ただし、見た目がよろしくないので恥ずかしい思いをすることがあるし、水や汗が沁みると痛いし、ばい菌が入ったりするリスクもある。
私の場合はささくれをちぎったり爪周りの皮膚をいじったり、かさぶたなどの引っかかりができるとガリガリしちゃったりしていた。治すには皮膚科で塗り薬をもらうだけではダメで、認知行動療法によるアプローチが必要だと、一般的には言われている。
私は発症したきっかけをわかっているつもりでいたのでお医者さんには行かず、ずっとセルフケアでどうにかやりくりしようとしてきた。ストレスの原因を探して取り除こうとしたり、「私は何をすれば満たされるのか?」と自分探しをしたり。気を紛らわせてくれそうな趣味やら生きがいやらを見つけようとしたり。
……とまぁ、あれこれ試していたのだが。
なんか気がついたら治ってた。私がやったことはただ1つ。それが上記のとおり、アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』なんである。たまたま日曜朝にテレビをつけたら、ちょうどアニメが映っていて「あー、また鬼太郎のアニメやってるんだな」と思いながら何回か鑑賞した。そしたら急に、なんだか波長が合った感じになった。ただ、そのときはそれっきりだった記憶がある。
テレビ放送が終了した後で、DVDが出ているのをふと見つけて全巻買った。そして、それから3ヶ月間、毎日のように『ゲゲゲの鬼太郎』を2~3話ずつ観ていったのだ。全97話あったと思うのだけど、毎日欠かすことなくDVDを再生した。最終話まで行ったらまた第1話に戻って、3ヶ月間で同じアニメを3周した。……たったそれだけ。
で、そんな3ヶ月を過ごして気づいたときには「あれっ、皮膚が治ってるわ!」になっていた。何を言っているのかわからないと思うけれど、当時の私も頭の中がクエスチョンマークでいっぱいだった。それまでは「家事で手が荒れちゃって」「皮膚が弱くて洗剤でかぶれちゃって」などと周りに言い訳して取り繕っていた。仕事で目立ちそうなところだけ優先して皮膚をいじらないよう我慢したり、どうしても隠せないときは絆創膏でごまかしたりもしてきたのに。
いつのまにか、皮膚はまだ柔くてカサカサしていたものの、かきむしることができそうな取っかかりがまったく無くなっていた。むしろ「私の指先って思ってた以上にキレイじゃーん」と自画自賛しちゃうくらいの状態だった。何よりすごかったのは、その後皮膚をむしりたい衝動が再燃しなかったこと。ささくれをハサミでカットしたりはするけれど、それ以上いじりたい気持ちが起こらなくなった。
そして皮膚むしりをやめてみると、そもそも私はなぜ皮膚をむしっていたのか?、皮膚むしりをやめるためには何が必要で、どうして今は衝動的な欲求がぶり返さなくなったのか?がストンと腑に落ちた。ストレスじゃない。抑圧された感覚でもない。……いや、一見そういう言葉で表現してしまえそうなんだが、本質はそこじゃないと心から理解できたのだ。
ここから先は、できれば皮膚むしり症で悩んできたご本人か、皮膚むしり症の人が身近にいて寄り添いたいと思っている方に読んでほしい。
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