捨てられない   作:レモン大好き

2 / 7
実際に二次創作をしてみて、思ったよりも文章を書くのは難しく、これを平然とやっている他の方々はやっぱりすごいなぁと感じさせられました。


自己紹介

「お前が俺を助けてくれたのか?」

そう口にし、目の前の少女に問う。

「えーと...少し違うと言いますか...」

彼女がそう口にした次の瞬間、彼女達の後ろにあった窓が大きな音を立てて破られた。

「なんだ⁉︎」

そう俺が驚きを口にして間も無く、一つの小さな影が俺と彼女達の間に割り込んできた。ピンクの髪、とても低い身長。そしてその存在は、その背とは不釣り合いな大きな盾と銃口をこちらに向けていた。

「アヤネちゃん、大丈夫〜?」

彼女はそのふわりとした口調とは正反対な、突き刺さるような警戒をこちらに向けていた。そして、破られた窓から続けざまに、もう一つの影が部屋の中へと入ってきた。

灰色の髪、そしてその頭から生える狼の耳、身長は先ほどのピンクの髪の少女よりか高く、彼女もまた、銃口をこちらに向けていた。

「ん、助けに来た」

そう口にする彼女も、こちらに警戒を向けていた。

「クソ...」

急に悪くなって行く状況に悪態をつき、どうするか思案しようとした時、俺が入ってきた後ろのドアが勢いよく開けられる。

「「アヤネ(ちゃん)、大丈夫(ですか)⁉︎」」

開けられたドアからまた二人、部屋の中へと入ってくる。俺はちらりと後ろを見て、入ってきた二人の姿を確認する。

片や、黒髪に猫耳が生えている少女。片や、銀と金が混じったかのような髪色をしていて、他の少女より少し背が高い少女。どちらも、こちらに銃口を向けていた。

(どうするか...)

そう思案する。俺を囲んでいる少女達が取るに足らない雑魚であったなら、全員を倒して状況を好転させることもできただろう。しかし、少女達一人一人がとても高い戦闘能力を持っていることがわかる。

(特に...)

(目の前のピンク髪のやつ)

ピンク髪の少女に目を向ける。

(特色や足爪、それに類するような強さを持っている...)

下手しなくても逃げることすらできない、絶望的な状況である。

ピンク髪の少女が言う

「おじさんの、可愛い後輩に手を出そうっていうなら...」

少女の目が鋭い物に変わる

「おじさん、ちょっと容赦できないかな」

雰囲気はまさに一触即発。少しでも動けば戦闘になりそうな雰囲気である。

(...殺るしかないか)

覚悟を決め、手に待つ鎌を強く握り直す。

そして、動き出そうとした次の瞬間。

「皆さん落ち着いてください!!」

黒髪の眼鏡をかけた、アヤネと呼ばれていた少女が声を大にして言った。

「よく見てください!この方はさっきシロコ先輩が拾ってきた大人です!」

「さ、さっきは動くなと言われましたが、きっと急に知らない場所で目覚めて、混乱していただけでしょう!」

「ですからみなさん、一度武器を下ろしましょう!」

そのような声が響き、全員が動きを止める。

".....えっと、これはどういう状況かな?"

いつのまにか部屋の中にいた男が困惑の声を上げる。

「...とりあえずお互いに武器を下ろした方が良さそうだな」

「...うへ〜、そうだね」

その声を合図に、その場にいる全員が武器を下ろした。

 

〜 それからしばらく... 〜

 

とりあえず落ち着こうと言うことで、少女達は皆、俺から武器を構えたと言うのに、それぞれ謝罪の言葉を俺に投げかけながら、部屋の中の好きな位置に座るなり、立つなりしていた。

.....なんだか申し訳無くなってきた。

目の前には、少女五人、大人の男性一人、計六人が俺の目の前にいる。

アヤネと呼ばれていた少女が口を開く。

「えっと.....とりあえず自己紹介から」

「私は、アビドス高等学校一年生、奥空アヤネです」

次にアヤネは、猫耳の少女の方を指して、

「こっちは、同じく一年生の黒見セリカ」

「...よろしく」

アヤネは次に、灰色の髪の、狼の耳が生えた少女を指して、

「二年生の砂狼シロコ先輩」

「ん、よろしく」

その次にアヤネは、銀と金が混ざったかのような髪色の少女を指して、

「同じく二年生の十六夜ノノミ先輩」

「わ〜、よろしくお願いします〜☆」

最後にアヤネは、眠そうに机に突っ伏している、ピンク髪の少女を指して、

「そして、三年生の小鳥遊ホシノ先輩」

「うへ〜よろしくね〜」

最後に残った大人の男は、ずっと立っていたところから一歩俺の方へ近づき、

"私は連邦捜査部シャーレ所属の先生です"

と自己紹介をする。

「じゃあ、次は俺の番か」

一息つき、自己紹介を始める

「フィクサーをしているグリス・カエシウスだ」

「グリスと呼んでくれ」




誤字脱字等がございましたら報告してくださるととても助かります。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。