CASE1 先生
"ま、不味い……"
「ハハハ!あんた先生なんだろ?なら可哀想な私達に恵んでくれねぇか?」
大人が一人、不良の様な装いをした少女に追われている
いわゆるカツアゲのようなものをされているようだ
"わ、私も金欠なんだよー!"
「相当な激務なんだろ?その分給料も良いはずだろ!」
大人の顔に影が差す
"だったら、どれだけ良かったことか……"
「……いやいや。そんだけ仕事しといて給料少ないってのは……」
"……ハハ"
「えっ……」
"……給与明細、見る?"
「いや、いい……その……なんか、ごめん」
"いや……こっちこそごめん"
「……」
"……"
「じゃ、じゃあ。私もう行くから」
"あ、うん。気を付けて……"
居た堪れない空気に少女は逃げ出した
「そこの人、大丈夫ですかー!?」
"ん?"
そこへ白髪の少女が駆けて来る
「なんだか追われているようだったので助けに来ました!」
"何もされて無いから大丈夫だよ。いや、心はなんだか痛いし泣きそうだけど……大人だし、大丈夫だから"
「?そうなんですか」
白髪の少女が首を傾げる
"え〜と、君は誰なのかな?見たところヴァルキューレの子らしいけど"
「はい!私はヴァルキューレの生活安全局1年!
"うおっ元気な子だね、私は先生、シャーレで先生をやってるよ"
「シャーレの先生?そう言えば姉さん達が会ってみたいと言っていた気がします!」
"お姉さんが居るの?だったら時間もあるし、行ってみようか。案内してくれる?"
「分かりました!」
「こっちです、先生!」
先生を連れヴァルキューレ警察学校へと着いたチヨ
そこでミワと出会った
「あれ?チヨちゃん何してるの?今はパトロールの時間帯じゃなかったっけ?」
「あ、ミワ姉さん!実は先生に会いまして、姉さん達が会ってみたいって言ってたから連れてきました!」
「先生を?」
"はじめまして、先生です"
「あぁどうも、チヨの姉のミワです……ふ〜ん?」
"……えっと、何か付いてる?"
ミワは先生の身体を舐めまわす様に見る
「いえ別に……そうだ!折角なら私の部屋にでも上がってお茶でもどうですか?歩いて疲れただろうし、休憩していってください♪」
"え、いいの?それじゃあ遠慮なく……"
舌舐めずりをするミワに疑うことなく近付く
「いてっ!」
「ミワ、何回も言ったはずですよ。初対面の人を部屋に上げてはいけないと。特に貴方の場合は」
トン、とミワの頭部に手刀をしながら白髪の女性が現れた
「げっ、シン姉さん……」
「げっ、とは何ですかげっとは、まったく……はじめまして、先生。ヴァルキューレ警察学校3年、公安局副局長、終末シンと申します。妹がご迷惑を」
"あ、どうもシャーレの先生です。迷惑だなんてそんな……"
深々と頭を下げるシン
頭を上げ眉間に少しシワを寄せながら話し始めた
「……先生、あのまま部屋に上がっていたらどうなるか分かりますか?」
"……?何かあるの?"
「チヨ、耳を塞いでなさい」
「分かりました!」
「いいですか先生、ミワと二人きりにはならないでください。個室などもってのほかです」
"何があるの?"
「襲われますよ」
"襲われるの!?"
「襲われます」
「襲わないよ!ただちょっと気持ちよくなるだけだから……」
"襲われるんだ"
「襲われます、気を付けてください。くれぐれもミワと二人きりにはならないでくださいね、なってしまった場合は全力で助けを求めてください。可能な限り向かいます」
「え〜、なんか、私の扱い酷くない?初対面の人にまでそんな言っちゃう?」
「初対面の人を連れ込もうとしたくせに何を言っているのですか?」
"仲が良いんだね"
「……」
「……まぁ、不本意ながら」
嫌そうに目を逸らすミワに多少詰まりながらも正直に言うシン
"あ、もうこんな時間か"
「少し話過ぎましたか、引き留めてしまい申し訳ありません。気を付けてお帰りください」
「また今度遊びに行くね〜♪」
"うん、それじゃまたね"
「……どうです、貴方から見て信頼できる大人になりそうですか?」
「まだ分かんないかな。あの人、まだキヴォトスに来たばかりだし、これからどうなるかだね」
「今後に期待ですか」
「うん。生徒に手を出そうものなら……まぁ、私が『救って』あげるかな」
「どの口が言っているのですか……」
「下の?」
「しばきますよ」
先生への好感度
※数値 高いほうが好き、低いほうが信用できない
シン 20
表面上は普通に、だけどまだ信用はしてない
ミワ 30
初対面でも平常運転、あのまま部屋に上がってて誘いに応じたら『救済』するつもりだった
チヨ 50
姉さん達の反応で……まだ分からない。けど、悪い人ではない気がする