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【論文】「なぜ『チェンソーマン』のレゼは全ての男を狂わせるのか」


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『チェンソーマン』5巻

『チェンソーマン』のキャラクター・レゼは、短い登場ながら全ての男(つまり俺)の心を鷲づかみにし、忘れられない存在感を放つ。彼女の魅力は、単なる「可愛さ」や「強さ」にとどまらない。

レゼの魅力を「近さと遠さの両立」「人間性と悪魔性の融合」「刹那的な輝き」という3つの観点から考察し、彼女がなぜこれほどまでに心を狂わせるのかを紐解く。

近さと遠さの間で揺さぶる魔性

レゼの最大の魅力は、その絶妙な距離感にある。これは私を「友達以上、恋人未満、悪魔の距離感:デビルズゾーン」と名付けた。

レゼはデンジと出会った瞬間からまるで長年の知り合いのように接し、なんの違和感もなく自然と相手に

「俺のこと絶対好きだろこれっっっ!!!!!絶っっっっっっ対に好きだろ!?!??!?」

と萌死させんばかりの距離まで近づいてくる。彼女の笑顔、気さくな会話、肩を寄せる近さは、デンジだけでなく全ての男の心を一瞬で掴んだ。吉岡里帆以来の衝撃だった。

なんでもできるけどなんにもできない。こんなに近くにいるのに相手の心の内はわからない。ペットボトル1本分の距離を保つ。これが「シークレットオブマイハートゾーン」だ。

そして目。目だ。デンジとの初対面のシーンでわかるだろう。相手を見つめるときの真っ直ぐな瞳。多く言葉を発さずとも「私はあなたに興味があるよ?」と語りかけてくる。一を発さずに千を語る目。サウザンド・アイズ・サクリファイスの持ち主、それがレゼだ。

最初のパンチラインである

「デンジ君みたいな面白い人、はじめて」

というセリフからもその距離感の悪魔ぶりが伝わってくる。

全ての男にとって「面白さ」という概念は全てを超越する。「カッコいい」「優しい」などと言われる何百倍、いや何億倍も「面白い」と言われるのが嬉しい愚かな生き物、それが人間の男だ。

レゼはそのことを理解し、さらに超えてくる。ただの「面白い」ではない。

はじめて

ここッッッ!

この異常性が伝わるだろうか。1位。レゼにとって「面白さランキング」の頂点に君臨してしまったのだ。このシーンで全ての男は「レゼに溺れた」と言っても過言ではない。完全なるレゼの奴隷。

さらに必殺テクニックとしてレゼが使っているのが「タメ口と敬語のミックス丼」だ。喫茶店でのデンジとレゼの会話のワンシーンを引用したい。

レゼ「こっちの机で食べないですかお客様〜」
デンジ「いーよ…勉強中だろ?店員のクセによ」
レゼ「キミは学校いってないだろ〜?16歳のクセによ。そっちのほうがヤバいと思いますけどねえ」
デンジ「そうかなあ……そうかあ?」
レゼ「学校いかないでデビルハンターなんて珍種だよ珍種。こっちで勉強しよ〜と。そっちつめてつめて」
デンジ「漢字は読めるようになりたいかな……」
レゼ「漢字読めないの!?じゃ教えてあげる!問題ジャジャン!これはなんと読むでしょう?」
デンジ「キンタマだろエロ女!」
レゼ「なんだわかってるじゃん!
デンジ「唯一キンタマだけは読めるんだよ!」
レゼ「アハハハハハ!なんじゃそりゃ!」
デンジ「レゼとなら学校行きたかったかな。なんか楽しそうだし」
レゼ「……♡」
デンジ「(なに言ってんだオレは…)」
レゼ「行っちゃいますか?夜」
デンジ「夜?」
レゼ「一緒に夜の学校、探検しよ?」
デンジ「します……」(心はマキマさんモンなのに!!体が言う事を聞かねぇ!!」)

ギャァァアアアアアアア!!!!!!!

おわかりだろうか。このテクニックの異常な詰め込みが。

  1. 相手の不幸な境遇に同情する

  2. 真横に距離を詰める

  3. 下ネタで場を和ませる

  4. 相手の何気ない一言で爆笑

  5. 急に無言で見つめる

  6. 敬語+倒置法(行っちゃいますか?夜)

  7. 「夜の学校」というエロでしかない言葉

この短いやりとりの中にこれだけのテクニックが使われているのだ。ジェットコースターのようにデンジと全ての男の心をグワングワン揺さぶってくる。

そして2人は夜の学校に忍び込むわけだが、心がグチャグチャになった状態から食らう全裸レゼからの

「教えてあげる!デンジ君の知らない事、できない事、私が全部教えてあげる」

という言葉は、脳の奥深くを直撃し全ての男を童貞にする。

しかし、レゼの恐ろしさは、この「近さ」が一瞬にして「遠さ」に反転することにある。彼女は「爆弾の悪魔」であり、デンジを殺すために送り込まれた刺客だ。喫茶店での親しげな会話や、甘くて切ないデートは彼女の任務の一環に過ぎない。

だが、全ての男はその事実を知っていても彼女の笑顔や声に心を奪われ、どこかで「本当はデンジ(俺)を好きだったのでは?」と信じたくなる。

この「信じたいのに信じられない」距離感こそ、レゼの魔性だ。彼女がデンジに近づくたび、全ての男は「この子、本当はいい子だよね?」と期待し、彼女が爆弾の力を発揮するたび、その期待が無残に砕かれる。この近さと遠さの揺さぶりが、レゼの魅力を際立たせる。

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人間性と悪魔性の融合、矛盾が織りなす魅力

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購入者のコメント

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bis

レゼは全てを無意識にしててあざとさが微塵もないと思います。悪魔のような天使ですよね?

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かんそう いいね
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私は女ですが、私もレゼに心奪われ期待し絶望し泣きました。レゼにもう一度会いたいです

2
かんそう いいね
【論文】「なぜ『チェンソーマン』のレゼは全ての男を狂わせるのか」|かんそう
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